【怨】 9画 (5)  2級


[音] エン
オン
[訓] うら
うら

《意味》

  1. うらむ。うらみ。
  2. あだ。かたき。うらめしい相手。または、うらみを抱く相手。

【怨む】うらむ

  1. 相手の仕打ちに対して不平・不満を持ち、心よからず思う。憎いと思う。
  2. 思い通りにならず、くやしく思う。残念に思う。
「1.2.」は「恨む」とも書く。「2.」は多く「む」とも書く。

【怨み辛み】うらみつらみ

うらめしいことや苦しいこと。
「恨み辛み」とも書く。

【怨言】えんげん

うらみをこめていう言葉。うらみごと。

【怨恨】えんこん

深いふらみ。
「怨恨による殺人」

【怨嗟】えんさ

うらみ嘆くこと。
「ひどい仕打ちに対する怨嗟の声」

【怨色】えんしょく

うらんでいる顔つき。

【怨女】えんじょ

婚期を失したり、夫が留守であったりして、独り身でいることを嘆く女。

【怨府】えんぷ

人々のうらみの集まるところ。

【怨望】えんぼう

うらめしく思うこと。また、その気持ち。

【怨讐】おんしゅう

うらみ、(かたき)とすること。うらみのある(かたき)
「えんしゅう」とも読む。

【怨親平等】おんしんびょうどう

仏教の言葉で、敵を憎悪せず、味方をえこひいきすることもなく、両者を平等に見ようとする心のあり方のこと。
一視同仁(いっしどうじん)」「兼愛無私(けんあいむし)

【怨憎会苦】おんぞうえく

怨み憎しみを抱く者と会わなければならない苦しみのこと。
仏教で説く生きる者の八つの苦しみ「四苦八苦」の一つ。

【怨敵】おんてき

怨みを抱いている敵。かたき。
敵」

【怨敵退散】おんてきたいさん

仏教の言葉で、仏法の力で悪魔を抑えるために行う降伏の祈願などの時に唱える語。
「怨みに思っている敵よ、退散せよ」ということ。

【怨念】おんねん

うらみの思いにとりつかれた心。
「長年の怨念を晴らす」
遺恨(いこん)

【怨霊】おんりょう

人にたたりをする死者の霊。怨みをもって死んだ人の霊。

怨】きゅうえん

うらみ、また、あだ。
「怨恨」

【閨怨】けいえん

夫または恋人と離れている女が、ひとり寝の寂しさを怨み悲しむこと。また、その気持ち。

【杯酒解怨】はいしゅかいえん

酒を酌み交わすことで、怨みを水に流して仲直りをすること。
「杯酒に怨みを解く」が書き下し文。

【粉愁香怨】ふんしゅうこうえん

美人が怨み悲しむ姿の形容。
「粉」「香」は化粧した美しい顔の意で、「愁」「怨」はうれいうらむこと。

【報怨以徳】ほうえんいとく

怨みを抱いている者に対しても慈愛と徳をもって接すること。
「怨みに(むく)ゆるに徳を(もっ)てす」が書き下し文。

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