【掩】 11画 (8) 準1級


[音] エン
[訓] おお
  かば
  たちま

《意味》

  1. おおう。上からおおい隠す。おさえる。
  2. かくす。かばう。目立たないようにかくす。
  3. 不意に襲う。

【掩えんがい

  1. 物の上にかぶせるおおい。「雨よけの掩蓋」
  2. 敵弾を防ぐために塹壕の上に設ける木材・石材などのおおい。「掩蓋塹壕」

【掩護】えんご

  1. 困っている人を助け守ること。「─活動」
  2. 敵の攻撃から(かば)い守ること。「突撃部隊を背後から掩護する」「掩護射撃」
「2.」は「援護」に書き換えられる。。

【掩耳盗鐘】えんじとうしょう

浅はかな考えで自分の良心を欺き、その場逃れをしても、いずれ悪事は知れ渡ってしまうこと。
また、自分を欺いて悪事をはたらくことのたとえ。
鐘を盗もうとして鐘の音の鳴り響くことを恐れ自分の耳をふさいでも何の意味もないという意から。
「耳を(おお)いて(かね)を盗む」が書き下し文。
掩耳盗鈴(えんじとうりん)」「掩耳偸鈴(えんじとうりん)」「掩目捕雀(えんもくほじゃく)

【掩えんぺい

  1. おおい隠すこと。隠して見えなくすること。
  2. 地球と恒星・惑星の間に月が入り、その恒星や惑星を遮り隠す現象。「星食」

【掩う】おおう

物の上や外側に他の物をかぶせる。また、そうして守る。
「覆う・被う・う・う」とも書く。

《字源》

声符は(えん)
「奄」は物をおおう形で「大(ぼう)「大」は人の形。下部は「黽(ぼう・かえる)の形とみられる。
呪物としてのカエルを覆い隠す呪儀があったのであろう。

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