【伽】 7画 (5)  準1級


[音]
キャ
[訓] とぎ
 
 

《意味》

  1. [国訓]とぎ。退屈を慰める物語。また、話相手をつとめること。
  2. 梵語の「カ・ガ・キャ」の音を、音訳するために作られた字。

【伽かだ

仏や仏の教えをほめたたえる韻文体の経文。

【伽がらん

寺院の建物全体のこと。

【伽羅】きゃら

  1. 沈香(じんこう)」の別名。アジアの熱帯地方に分布するジンチョウゲ科の常緑高木。花は白く、香りが高い。堅い材を高級調度品などに用いる。
  2. 熱帯産の植物「沈香(じんこう)」から取った香料のうち、特に良質のもの。
  3. 観賞用として庭などに植えるイチイ科の常緑高木。春に開花し、秋に赤い実をつける。キャラボク。きゃらのき。

【伽羅きゃらぶき

フキの葉柄をかわかし、皮をむいて醬油でったり、煮たりして作る、伽羅色(黒に近い茶色)の食べもの。

【伽】とぎ

  1. 話の相手になって機嫌をとったり、退屈を慰めたりすること。また、その人。おとぎ。
    「病床の祖母の伽に孫の話をする」
  2. 寝室の相手をすること。また、その人。
  3. 病人の看護。また看護する人。

【閼伽】あか

神仏に供えるもの。一般には、仏に供える水。また、その水を入れる器。
「閼伽桶」

【迦陵頻伽】かりょうびんが

極楽に住むという想像上の鳥。美女の顔を持ち、美しい声で鳴くという。
また、転じて美しい芸妓。また、美声の芸妓。
[]

利迦羅・伽羅】くりから

  1. 利迦羅竜王」の略。竜王の一つ。その形像は、岩の上に立てた剣に黒竜が巻きつき、その切っ先をのむ勢いを示し、その背後に火炎が燃え上がっている。不動明王の変化した姿。
  2. 利迦羅紋紋」の略。背中にほった「利迦羅竜王」の入れ墨。また、一般に、入れ墨(をした人)。

【七堂伽しちどうがらん

寺院として備えるべき七つの建物。また、それの備わった寺院。
ふつう、塔・金堂・講堂・鐘楼・経蔵・僧房・食堂の七堂を指すが、宗派によって異なる。

【僧伽】そうか・そうぎゃ

多くの僧。また、衆と訳す。本来は三人以上の僧のあつまりをいい、教団の意味。のちに僧個人のこと。

【堂塔伽どうとうがらん

寺院の建物の総称のこと。
堂と塔と伽藍。

【瑜伽】ゆが

ヨーガ。呼吸法・座法・瞑想法などの訓練によって、普通の人間以上の高度な心身を実現しようとする修行法。インドで多くの宗派に共有された方法で、仏教では唯識派・法相宗で特に重視され、密教への影響も大きい。

【夜伽】よとぎ

  1. 病人の看護、主君の警備などのために夜通し寝ずに側に付き添うこと。
  2. 女が男と共に寝て相手をすること。
  3. お通夜などで夜通し起きていること。また、通夜。

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