【蒲】 13画 (10) 準1級


[音]
 
[訓] がま
むしろ
かわやなぎ

《意味》

  1. がま科の多年草。
  2. かわやなぎ。ヤナギ科の落葉小低木。「蒲柳」
  3. むしろ。蒲で編んだむしろ。「蒲団」「蒲席」

【蒲焼(き)】かばやき

うなぎ・どじょう・あなご・はもなどを開いて骨をとり、適当な大きさに切って串にさし、たれをつけて焼いた料理。
昔、うなぎを丸のまま縦に串刺しにして焼いた形と色が、ガマの穂に似ていたことから。

【蒲】がま

ガマ科の多年草。池や沼に直立してはえ、高さ1~2メートル。夏、茎の頂に、黄色の雄花の穂と、円柱形で緑褐色の雌花の穂が上下にならんでつく。葉は剣状で肉が厚く、むしろ・すだれなどを編むのに用いる。かば。かま。

【蒲魚】かまとと

なにもかも知っているくせに上品ぶって知らないふりをして、いかにもうぶであるようにみせかける・こと(人)。多く女性にいう。
知らないふりをして、蒲鉾(かまぼこ)(とと)からつくるのかと聞いたことから。

【蒲鉾】かまぼこ

  1. すりつぶした白身の魚肉に味をつけて・蒸した(焼いた)食品。板につけたものや()や昆布で巻いたものなどがある。
    昔、円柱形にして串にさして焼いたものが、ガマの花の穂の形に似ていたところから。
  2. 宝石をはめこんでいない中高(なかだか)の指輪。

【蒲公英】たんぽぽ

キク科の多年草。野原に自生する。根が長い。春のはじめごろ茎をのばし頂に黄色または白色の花を開く。種子にはかさのような毛があり、風で飛び散る。
「蒲公英」は漢名から。

【蒲びろう

ヤシ科の常緑高木。九州南部・沖縄・台湾などに自生する。高さ約20㍍に達する。形はシュロに似る。
葉から扇などをつくるほか、繊維から縄などをつくる。昔、牛車などの飾りに用いた。びりょう。
「蒲」は漢名から。「檳榔」とも書く   
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【蒲桃】ふともも

フトモモ科の常緑小高木。液果は径2.5~5㎝の球形で、食用になる。花は観賞用。ローズ-アップル。ホトウ。
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【蒲団】ふとん

  1. ガマの葉でまるく編んだ敷物。僧が座禅のときなどに使う。
    「ほたん」とも読む。
  2. 綿・羽毛などを布で平たく縫いくるんだもので、寝る時やすわる時などに使うもの。掛けぶとん・敷きぶとん・座ぶとんなど。
    「布団」とも書く。「布団」と書くのは当て字。

【蒲鞭】ほべん

はずかしめるだけで苦痛を加えない寛大な刑罰。また、寛大な政治。
蒲の穂の(むち)の意
「蒲鞭の罰」「蒲鞭の政治」

【蒲柳】ほりゅう

  1. カワヤナギの別名。
  2. よわい体質。
    カワヤナギは秋になるとすぐ葉が落ちることから。
    虚弱(きょじゃく)」「弱体」

蒲柳(ほりゅう)の質】

生まれつき体が弱いこと。弱くて病気にかかりやすい体質。
カワヤナギは秋になるとすぐ葉が落ちることから。

蒲】あやめ

アヤメ科の多年草。山野の日当たりのよい乾いた所に自生する。
六月ごろ花柄の先端に紫色または白色の花を開く。はなあやめ。
「菖蒲」は漢名からの誤用。和名は「文目」で、葉に文目模様があることから。
「しょうぶ」と読めば別の植物をさす。
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【安車蒲輪】あんしゃほりん

老人をいたわり、手厚くもてなすこと。
「安車」は座席をしつらえた老人や婦人用の天井の低い車。「蒲輪」は振動を抑え、乗り心地をよくするために蒲の穂で包んだ車輪。

【香蒲】がま

ガマ科の多年草。
「香蒲」は漢名から。
「蒲」とも書く。

【刑鞭蒲朽】けいべんほきゅう

世の中が平和なたとえ。
「刑鞭」は刑具として用いる鞭のこと。
中国後漢の劉寛は、打っても痛みの少ない蒲の穂で罪人を鞭打つようにした。その蒲鞭でさえ使わなかったので朽ちてしまったことからいう。
「蒲鞭   
「天下泰平」「風舜雨(ぎょうふうしゅんう)

蒲】しょうぶ

  1. サトイモ科の多年草。(ふきくさ)
    日本では古くから邪気を払うものとして、端午の節句に屋根に()いたり、(かずら)に挿したりした。
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  2. 「花菖蒲」の俗称。「花菖蒲」は花が咲く菖蒲という意味。
    Wikipediaハナショウブ植物園へようこそ!ハナショウブ

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