【茅】 8画 (5)  準1級


[音] ボウ
[訓] かや
  ちがや

《意味》

  1. かや。ススキ・スゲなど、細い穂先の出るイネ科やカヤツリグサ科の植物の総称。「茆」
  2. かや。かやで()いた屋根。かやぶき。また、その家。

【茅菜】いしもちそう

モウセンゴケ科の多年草。食虫植物。
Wikipediaモウセンゴケ属
「石持草」とも書く。

【茅】かや

チガヤ・スゲ・ススキなど、イネ科・カヤツリグサ科の植物の総称。葉が細長い。屋根を()くのに使う。
」とも書く。

【茅潜】かやくぐり

イワヒバリ科の小鳥。日本特産種。
Wikipediaカヤクグリ

【茅き】かやぶき

屋根をカヤで()くこと。また、そうした屋根。
葺き」とも書く。

【茅こうたけ

イボタケ科のキノコ。秋に落ち葉の下に群生する。かさは漏斗(じょうご)状で中央が深くくぼむ。全体が褐色で、乾燥すると香りが強い。食用。ししたけ。かわたけ。
「革茸・香茸・皮茸」とも書く。

【茅萱・茅】ちがや

イネ科の多年草。
Wikipediaチガヤ
「白茅」とも書く。

【茅渟ちぬだい

クロダイの別名。チヌ。
茅渟海(ちぬのうみ)(大阪湾一帯)で多くとれるタイの意という。主に西日本で使う。
Wikipediaクロダイ

【茅生】ちふ

チガヤの生えているところ。

【茅花】つばな

チガヤ。また、チガヤの花の穂。食べられる。
「ちばな」とも読む。

【茅蜩】ひぐらし

セミ科の昆虫。早朝や夕方にカナカナと高い声で鳴く。体は褐色で、緑や黒の斑紋がある。
Wikipediaヒグラシ
「蜩」とも書く。

【茅屋】ぼうおく

  1. かやぶき屋根の家。茅舎(ぼうしゃ)
  2. あばらや。粗末な家。
  3. 自宅を謙遜していう語。

【茅屋采椽】ぼうおくさいてん

質素な家のこと。
「茅屋」はかやぶきの屋根のこと。「采椽」は伐採したままの(たるき)
軒端を切りそろえていない茅葺き屋根と、伐採したままの椽でできた建物の意で、中国古代の聖天子(ぎょう)の宮殿が非常に質素だったことから。
不翦(ぼうしふせん)」「采椽不斲(さいてんふたく)」「土階三等(どかいさんとう)」「土階茅(どかいぼうし)」「尭階三尺(ぎょうかいさんじゃく)

【茅ぼうし

  1. チガヤとイバラ。ともに、屋根を()く材料とする。
  2. チガヤとイバラで()いた屋根。
  3. 粗末なあばら屋。

【茅蕭然】ぼうとしょうぜん

かやぶきの垣根が物寂しいさま。転じて田舎家。
「茅堵」は茅葺きの垣根。「蕭然」は物寂しいさま。

【浅茅】あさじ

まばらに生えているチガヤ。丈が低いチガヤ。

【浅茅生】あさじう

浅茅(あさじ)の生えている所。

【青茅】かりやす

イネ科の多年草。ススキに似た小穂をつける。全草を黄色の染料とする。オウミカリヤス。
安」とも書く。
植物園へようこそ!カリヤス

【衡茅】こうぼう 

茅葺(かやぶ)き門と茅葺きの家。転じて、世を避けた人の家のこと。

【衆賢茅茹】しゅうけんぼうじょ

多くの賢人がが協力して政治を助けること。
「衆賢」は多くの賢者のこと。「茅」はチガヤ、「茹」は草の根が相連なること。

【草茅危言】そうぼうきげん

在野(民間)の立場からの、政府に対する激しい批判。
「草茅」は草むら意で、転じて民間・在野の意。「危言」は正しいことを率直に言うこと。また、苦言・諫言。

【草茅之臣】そうぼうのしん

官職に就かない民間人。在野の人。
「草茅」は草むら・田舎。転じて、民間・在野・世間。
(そうもう)之臣」「市井(しせい)之臣」

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