【隈】 12画 (9) 準1級


[音] ワイ
[訓] くま
  すみ

《意味》

  1. くま。すみ。山や水辺がはいりこんで奥まった所。「隈曲」「阿」
  2. よる。もたれる。よりそって姿を隠す。
  3. くま。俳優の顔に施す色どり。くまどり。
  4. くま。明暗のさかいめ。

【隈】くま

  1. 曲がって入り込んだり、奥まってかくれたりした所。もののすみ。片隅。
    「川の隈」「道の隈」
  2. 物陰になって暗い所。陰になった所。
  3. 光と陰とが、また、濃い色と淡い色とが接する所。また、陰。色の濃い部分。
  4. つかれたときなどに目のまわりにできる、黒ずんだ部分。
    「寝不足で隈ができた」
  5. 心の秘密。秘めた思い。
  6. 「隈取り」の略。
・曲」とも書く。

【隈隈】くまぐま

あちこちのすみ。すみずみ。

【隈くまざさ

ササの一種。イネ科の常緑の竹。山地に自生。また庭園に栽培。高さ約60~150㎝で、群生する。葉は冬には縁が枯れて白くなり隈を取ったように見える。
「熊笹」「山白竹」とも書く。

【隈取り】くまどり

  1. 色をつけて、ある部分をきわ立たせること。
    「目のまわりを隈取りする」
  2. 日本画で、墨や色をぼかして遠近・高低・凹凸などを表すこと。ぼかし。
  3. [ 隈取り③ ]
    歌舞伎で、超人的な英雄や敵役、神仏の化身、鬼畜などの役柄を誇張するために施す独特の化粧法

【隈取る】くまどる

  1. 色で濃淡をつける。陰影をつくる。
    「疲れ果てた表情が顔を隈取る」
  2. 役者が顔に隈取り「3.」をする。

【隈無く】くまなく

  1. かげりやくもりがなく、はっきりとしているようす。
  2. あますところなく。徹底的に。
    「家中を隈無く捜す」

【隈回・隈廻】くまみ

道の曲がり角。
「み」は動詞「み(廻)る」の連用形から。曲がりめぐること、また、そのようになっている地形をいう
「くまわ」とも読む。

【界隈】かいわい

辺り近所。付近。近辺。
「大阪界隈を案内する」「その界隈では有名だ」

【心隈】こころぐま

うちとけず、気持ちにひっかかりがあること。
胸にわだかまりがあること。

【八十隈】やそくま

たくさんのすみ。すみずみ。
また、たくさんの曲がり角。
「谷の八十隈にこだまする」

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