【沙】 7画 氵(4) 準1級
[音] | サ |
シャ |
[訓] | みぎわ |
すな | |
よなげる |
《意味》
「1.」は「砂」に書き換えられるものがある。
【沙・沙子】いさご
きわめて細かい石。すな。まさご。すなご。
「砂・砂子」とも書く。
【沙虫】いさごむし
トビケラの幼虫。イモムシ形で淡水中にすみ、糸を出して砂粒などをつづり合わせ筒状の巣を作る。釣りの餌に使われる。
「石蚕」とも書く。
【沙蚕】ごかい
ゴカイ科の環形動物。浅海の泥中にすむ。ひも状の体はミミズに似るが、環節の両側には剛毛の生えた脚状の突起がある。釣りのえさにする。
Wikipedia「多毛類」
【沙穀椰子】さごやし
ヤシ科の常緑高木。マレーシアに自生し、幹から採れるデンプンは「沙穀」と呼ばれ食用になる。
「沙穀」はマレー語から。
【沙壌】さじょう
すなつち。すなじ。
「砂壌」とも書く。
【沙塵】さじん
すなぼこり。すなけむり。
「砂塵」とも書く。
【沙汰】さた
【沙中偶語】さちゅうぐうご
家来たちがひそかに行う謀反の相談。
また、不満を持つ人たちのひそかな語らい。
「偶語」は相談の意。
漢の高祖が戦いに勝って功臣二十余人を大臣にとりたてたが、選に漏れた他の諸将が砂地にかたまって謀反の相談をしたという故事から。
【沙漠】さばく
大陸の中で、雨量が少なく、植物がほとんど育たない岩や砂ばかりの広大な土地。サハラ、アラビア、ゴビの砂漠など。
「砂漠」とも書く。
【沙羅双樹】さらそうじゅ
釈迦が入滅したときにその地にはえていた沙羅樹。入滅の床の四方に二本ずつあったので「双」という。涅槃ともにそれぞれの片方が枯れたという。
「沙羅樹」はフタバガキ科の常緑高木で原産地はインド。
「娑羅双樹」とも書く。「しゃらそうじゅ」とも読む。
植物園へようこそ!「サラソウジュ」
【沙翁】シェークスピア
シェークスピア。イギリスの劇作家。
Shakespeareの音訳「沙吉比亜」または「沙士比阿」の略。「翁」は敬称。「さおう・しゃおう」とも読む。
Wikipedia「ウィリアム・シェイクスピア」
【沙弥】しゃみ
仏門に入ったばかりで、まだ修行をつんでいない僧。未熟な僧。
「さみ」とも読む。
《沙弥から長老にはなれぬ》しゃみからちょうろうにはなれぬ
物事には順序があり、一足飛びに出世することはないことのたとえ。
仏門に入ったばかりの小僧から一足飛びに長老にはなれない意から。
「仏になるも沙弥を経る」「沙弥を経て長老に至る」「始めよりの和尚なし」ともいう。
【沙】すな
海岸や川の下流に自然にある鉱物質の非常に小さなつぶ。色は白色・黒色その中間色など。ねばりけがない。いさご。まさご。砂子。
「砂」とも書く。
【沙噀】なまこ
なまこ。ナマコ綱棘皮動物の総称。すべて海産。
「海鼠」とも書く。「噀」は漢検配当外の漢字。
Wikipedia「ナマコ」
【沙魚】はぜ
スズキ目ハゼ亜目の魚の総称。淡水・河口から潮間帯・沿岸まで分布し、水底にすむ。体は細長く、目が頭上部に並び、左右の腹びれが癒合して杯状をなすものが多い。
Wikipedia「ハゼ」
「鯊・蝦虎魚」とも書く。
【沙げる】よなげる
「淘げる」「汰げる」とも書く。
【秋沙】あいさ
カモ目カモ科アイサ族の総称。くちばしは細長く、先がかぎ状に曲がる。潜水が巧みで、魚や水生昆虫を捕食する。アイサガモ。アキサ。アキサガモ。
【黄沙】こうさ
【恒河沙】ごうがしゃ
【毘沙門天】びしゃもんてん
四天王の一つ。須弥山に住んで北方を守る神。多聞天。
Wikipedia「毘沙門天」
【曼珠沙華】まんじゅしゃげ
ヒガンバナの別名。
植物園へようこそ!「マンジュシャゲ」
《字源》
声符は「少(しょう)」。「少」は小さな砂模様の形。
砂浜の砂を「沙」、その粗いものを「砂」という。
「砂」は「沙」の俗字で、のち「砂」の方をよく使う。