【塵】 14画 (11) 準1級


[音] ジン
[訓] ちり

《意味》

  1. ちり。下にたまる小さい土や、砂ぼこり。
  2. 煩わしい俗世間。世俗。

【塵】ごみ

物のくず、不要になったもの、役に立たないものなどの総称。
」とも書く。
『漢字必携一級』『漢検 漢字辞典』にこの読みは載っていません。

【塵虫】ごみむし

ゴミムシ科の甲虫の総称。
Wikipediaゴミムシ
「歩行虫・虫」とも書く。

【塵埃】じんあい

  1. ちり。ほこり。
  2. 汚れ。また、汚れたもの。特に俗世間的なもの。
    「塵埃から逃れて山間に暮らす」

【塵じんかい

  1. ちりあくた。ごみ。
  2. つまらないもの、軽いもののたとえ。

【塵界】じんかい

ちりのような汚れた世界。俗世間。

【塵外】じんがい

俗世間のわずらわしさのない所。塵界の外。

【塵じんかん

ちりの世。俗世間。塵界。

【塵じんこう

  1. ちりとあか。よごれ。
  2. 世俗のわずらわしい事柄。

【塵滓】じんし

ちりとかす。よごれ。けがれ。

【塵点劫】じんでんごう

計りきれないほどの非常に長い時間。塵劫。
永劫(えいごう)

【塵土】じんど

  1. ちりと土。
  2. けがれた俗世間。
  3. とるにたりないもの。価値のないもの。

【塵肺】じんぱい

職業病の一種。職場で発生する粉塵が、そこで長期間働く人の肺に入り沈着して呼吸器障害・心臓障害などを起こす病気の総称。粉塵の種類によって、珪肺けいはい・石綿肺・アルミ肺・黒鉛肺などがある。肺塵症。

【塵労】じんろう

  1. 俗世間のわずらわしい苦労。
  2. 煩悩。

【塵】ちり

  1. 土や砂、その他粉末状になって飛び散るきたないもの。ほこり。
    ごみ・紙くずの類をも含めていうこともある。
  2. 俗世間のけがれ・よごれ。
  3. とるに足りないつまらないもののたとえ。
  4. ごくわずかなことのたとえ。ほんの少し。
《塵を望んで拝す》ちりをのぞんではいす
権勢におもねるたとえ。
貴人が乗って走り去る馬車の立てる塵を拝むの意。

【塵手水】ちりちょうず

  1. 手を清める水のない時、草や空中の塵をひねって、手水を使う代わりとすること。
  2. 相撲の礼式の一つ。蹲踞そんきょし、拍手したあとで、左右のてのひらをひるがえす動作。

塵】こうじん

世俗の汚れ。俗塵。
「巷塵に(まみ)れる」

【後塵を拝する】こうじんをはいする

  1. 他人に先んじられる。後れをとる。
  2. 身分の高い人や勢力のある人につき従う。
「後塵」は車馬などの通り過ぎたあとの土ぼこり。

【黄塵万丈】こうじんばんじょう

黄色い土煙が空高くもうもうと舞い上がること。

【吹影鏤塵】すいえいろうじん

無駄な努力。やりがいのないことのたとえ。また、とりとめがない、つかみ所がないことのたとえ。
影を吹いたり細かい塵に刻もうとすること。
「影を吹き塵をちりばむ」が書き下し文。
「鏤塵吹影」ともいう。
「鏤塵」は「るじん」とも読む。

【同塵】どうじん

俗世間と歩調を合わせること。
和光同塵わこうどうじん

【軟紅塵中】なんこうじんちゅう

都会の賑やかな繁華街の中。紅塵。
「軟紅」は柔らかい花びら。

【微塵】みじん

  1. 細かいちり。きわめて細かいもの。
  2. 物がくだけて非常にこまかくなること。「木っ端微塵」
  3. ごくわずか。少し。普通、「微塵もない」などと否定的に使う。

【微塵子】みじんこ

甲殻綱鰓脚(さいきゃく)亜綱枝角目の節足動物。また、橈脚(じょうきゃく)亜綱のケンミジンコ類を含めて、微小な甲殻類の総称にもいう。
「水」とも書く。
Wikipediaミジンコ

塵】りょうじん

  1. (はり)の上に積もるちり。
  2. すばらしい音楽。
    「梁塵を動かす」の故事から。
塵を動かす》りょうじんをうごかす
(うつばり)(ちり)を動かす」

【和光同塵】わこうどうじん

  1. すぐれた才能を隠して、俗世間に交わること。
  2. 仏・菩薩が智徳の光を隠して、衆生を救うために煩悩の塵にまみれて人間界に現れること。

《字源》

正字はで、(そ)+土」
鹿(しか)の群れが走るときの土埃(つちぼこり)をいう。

《コメント》

「ごみ」と訓読みする場合もありますが、『漢字必携一級』『漢検 漢字辞典』にこの読みは載っていません。

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