15画 (11) 準1級

交換略字


[音] タン
[訓] たたえる
  なげ

《意味》

  1. なげく。かなしむ。
  2. ほめる。たたえる。感心する。「驚歎」「感歎」
「嘆」が書き換え字。

【歎願】たんがん

事情を説明して熱心に願うこと。心から頼むこと。
「嘆願」に書き換えられる。

【歎賞・歎称】たんしょう

感心して褒め称えること。非常に感心すること。
「嘆賞・嘆称」とも書く。

【歎息】たんそく

嘆いて()め息をつくこと。また、その溜め息。
「訃報を聞いて歎息する」
「嘆息」とも書く。

【歎美】たんび

感心または、感動して褒めること。
「嘆美」とも書く。

【歎服】たんぷく

感心して心から従うこと。感服。
「嘆服」とも書く。

【歎く】なげく

  1. ひどく悲しんだり残念がったりする。憂え悲しむ。「友の死を歎く」
  2. 世の風潮などを憂い悲しむ。情けないと憤る。慨嘆(がいたん)する。憤慨(ふんがい)する。
    「モラルの低下を歎く」
「嘆く」とも書く。

【一倡三歎】いっしょうさんたん

詩文をひとたび朗読して何度も感嘆すること。
すぐれた詩文を褒め称える言葉。
一人が歌うと、三人がこれに和する意から。
「一倡三歎に値する名文」
一読三嘆(いちどくさんたん)
「一倡」は「一唱」、「三歎」は「三嘆」とも書く。

【詠歎】えいたん

深く感動すること。また、感動を声やことばに表すこと。感嘆。
「詠嘆」とも書く。

【慨歎】がいたん

嘆かわしいことと思い、憤慨すること。嘆き憤ること。
「慨嘆に堪えない」
慷慨(こうがい)
「慨嘆」とも書く。

歎】こうたん

大いになげくこと。また、深い溜め息。
「浩嘆」とも書く。

【嗟歎】さたん

  1. なげくこと。「うち続く不幸に嗟嘆の声をもらす」
    嗟咨(さし)
  2. 感心してほめること。「妙技に嗟嘆の声を発する」
    嗟賞(さしょう)
「嗟嘆」とも書く。

《字源》

(かん)+欠」
飢饉(ききん)のとき巫女(みこ)を焼く形で、飢饉を示す字。そこから嘆き悲しむ意になる。
「嘆歎」はともに悲嘆を示す字。
「艱」も巫女を焼く形。
「難」は金文の字形によると鏑矢(かぶらや)の形と火から成り立っていて、「隹」(鳥)を打ち落とす方法を示す字と思われる。

《字体》

の部分は、唐代の楷書からの形で書かれていて、は唐代正字以外見られない。
常用漢字「嘆」「難」は唐代楷書を採用しており、「艱」「歎」など表外字もそれに倣って書いても差し支えない。
特に「艱難辛苦」のように混ざってる場合は、どちらかに揃えるべき(オススメはやはりの方)。

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