【逐】 10画 (7)  2級

旧字体 11画 (7) 1級 


[音] チク
ジク
[訓]
 

《意味》

  1. おう。あとをつけて、一歩一歩とおいこむ。おいつめる。また、あとをおいかける。「放逐」「駆逐」
  2. うしろからつつくようにして、おい払う。
  3. 順に従って一つ一つとつめていく。一つ一つ次々に当たっていく。「逐一」「逐次」「逐語」
  4. 競う。争う。「逐鹿」「角逐」

【逐う】おう

  1. 後ろについて追い込む。追いかける。
  2. 追い払う。退ける。

【逐電】ちくでん

逃げ出して姿・ゆくえをくらますこと。あっという間に逃亡すること。
電光を逐うように急ぐ意から。
「ちくてん」とも読む。
出奔(しゅっぽん)」「失踪(しっそう)」「脱走」「逃亡」

【逐鹿】ちくろく

政権や地位を獲得しようとして争うこと。
議員選挙で票を争うことなどに言う。
「逐鹿戦」・・・選挙戦のこと。
帝位を鹿にたとえ、群雄がこれを逐ったという、中国の「史記・淮陰侯伝」の記述から。
中原(ちゅうげん)に鹿を逐う」ともいう。

【角逐】かくちく

権勢・勢力などを得るため互いに競争すること。せり合うこと。
「三大勢力が角逐する」

逐】くちく

  1. 敵などを追い払うこと。
  2. 馬や車などで追いかけること。

《字源》

「豕(し)+辵(辶)(ちゃく)
「豕」は獣(イノシシなど)で、「逐」は獣を追う意。
「辵」「彳(てき)+(し)
「彳」は小道、「止」は足で、「辵」は歩行を表す。
「辵」は省略されて「辶(しんにょう)となる。
「逐」の甲骨文字。この時点では「辵」ではなく、「止だけ描かれている。獣はブタだったりシカだったり。
「逐」の金文。左側に「彳」が追加されている。

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