【套】 10画 (7) 準1級


[音] トウ
[訓] かさねる
おお

《意味》

  1. かさねる。長く大きいカバーをかぶせる。また、かぶせてつつむもの。
  2. 人をつつみこむ古い習慣。ありきたりのわく。

【套ねる】かさねる

外からおおう。かぶせてつつむ。
「毛皮のコートを套ねる」

【套印本】とういんぼん

色刷りの書物。(みん)末から(しん)初にかけて流行した俗本。
「套印」は、色を重ねて印刷すること。

【套言】とうげん

きまり文句。ありきたりの言葉。古くさい言葉。常套句。
「套語」

【外套】がいとう

外出のときに衣服の上から着る防寒用の衣類。オーバー。オーバーコート。

【旧套】きゅうとう

古い慣習。また、ありきたりの方法。

【旧套墨守】きゅうとうぼくしゅ

古いしきたりを守り続けること。また、古いしきたりを固く守って融通の利かないこと。
「旧套」は古い慣習やしきたり。「墨守」は中国戦国時代の思想家、墨子がよく城を守ったということから、固く守って譲らないこと。
旧慣墨守(きゅうかんぼくしゅ)」「旧習墨守(きゅうしゅうぼくしゅ)」「墨守成規(ぼくしゅせいき)」「守株待(しゅしゅたいと)

【手套】しゅとう

手袋。

【常套】じょうとう

古くから変わりなく、ありふれていること。また、決まりきったやり方。
「常套句」「常套手段」

【陳套】ちんとう

古臭く、変化や進歩がないこと。
「陳腐」「旧套」

《字源》

「大長」
「長」は長髪の形、「大」はその髪を覆う形で、覆いかさねる、一まとめとすることをいう。
近世以来に見られる新しめの字。
「長」の甲骨文字。長髪の人の形で氏族の長老を意味する。

【≪戻る】【トップページへ戻る】【進む≫】