【之】 3画 丿(2) 準1級
[音] | シ |
[訓] | これ |
この | |
の | |
ゆく |
《意味》
【之】これ
「此・是」とも書く。
【之繞を掛ける】しんにゅうをかける
程度を一層甚だしくする。大袈裟にする。
「之繞」は漢字の部首の一つで「辶」のこと。
「輪を掛ける」「衣を掛ける」
【之く】ゆく
目的地に向かっていく。おもむく。
【加之】しかのみならず
そればかりでなく。その上。
「情勢は少しも好転しなかった。、加之新たな困難が生じた」
《字源》
足あとの形。「歩」の上半分にあたり、左右の足あとを前後に連ねると「歩」となる。足が前に進むことを示し、行く意となる。
「一」は境界のところ。
:左から「之」の甲骨文字、篆書。足跡の形で、「歩」の上半分に相当する。
:「歩」の甲骨文字。
《字体》
初唐標準字体は「」で、4画で書くのが伝統的な楷書の形。
唐代正字である開成石経の字体も同様だが、2画目と3画目をつなげた形の「」は宋代ぐらいから徐々に増える。
清代の『康煕字典』にならって、現在では「」と書くのが一般的。
「之」を含む「芝」なども同様。
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甲骨文字、篆文、隷書、楷書と変化する中で、楷書の形は4画で書くのが理にかなっている。