13画 (9) 準1級

減画略字12画


[音] ヒツ
ヒョク
[訓] せま
 

《意味》

  1. せまる。すぐそばまで近づく。ひしひしとおしよせる。「迫」
  2. せまる。いうことをきくようにしいる。無理強いする。

【逼る】せまる

  1. 時間、場所、状況などが確実に近づく。すぐそばに押し寄せる。
     「期限が逼る」「海岸が逼る」「死期が逼る」
  2. 余裕がなくなる。せっぱつまる。また、困窮する。
  3. 呼吸が激しくなって胸が苦しくなる。また、ある強い感情が湧いてきて胸をしめつける。
    「息が逼る」「思いが胸に逼る」
  4. 強く要求する。強い態度に出る。強く催促する。強請する。
    「具体的な実行を逼られる」「早急の解決を逼る」
「迫る」とも書く。

【逼ひっそく

  1. 生活がつまって暮らしにくくなること。経済的にゆきづまること。
    しめつけられて動きがとれないこと。
    「経済が逼塞状況に陥る」
    「逼迫」
  2. 落ちぶれて、世のかたすみでひっそり暮らすこと。
    「山深い村に逼塞する」
  3. 江戸時代、門をとじさせて昼間の出入りを禁じた、武士・僧侶に対する刑。
    「閉門」より軽い刑。

【逼迫】ひっぱく

  1. 危険や災難など、事態がさし迫ること。
    追いつめられてどうにもならない、また、なんとかしなくてはならなくなること。
    「国際情勢が逼迫する」
    「切迫」
  2. 経済的に行きづまって生活に余裕がなくなること。困窮すること。
    「生活が逼迫してきた」
    「逼塞」

《字源》

声符は「畐(ふく)
「畐」は、酒樽など下部にふくらみのある器の形。満ちる意がある。

《字体》

しんにょうは、初唐の頃には一点しんにょうが完成されて多勢を占めている。
手書きの楷書では一点しんにょうが普通。
「逼迫」と書く場合、「逼」は表外漢字、「迫」は常用漢字のため、印刷文字では前者は二点しんにょう、後者は一点しんにょうで表現されてしまう。
手書きでこの通りに書くのはもっとも不自然なことで、のように一点しんにょうで統一するのがもっとも好ましい。
参考:「一点しんにょう」か「二点しんにょう」か?

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