【瓢】 17画 (11) 準1級


[音] ヒョウ
[訓] ふくべ
  ひさご

《意味》

ひさご。ふくべ。ひょうたん。

【瓢虫】てんとうむし

甲虫目テントウムシ科に属する昆虫の総称。小形の甲虫で、体長7ミリメートル前後で半球形。黄または赤の地に黒色斑紋を有するものが多い。
Wikipediaテントウムシ
「天道虫・紅娘」とも書く。

【瓢】ひさご

  1. ヒョウタン・ユウガオ・トウガンなどの果実の総称。
  2. ヒョウタンの果実の内部の柔らかい果肉を取り去って乾燥させたもの。酒や水の容器とした。
「瓠・匏」とも書く。
「2.」は「ふくべ」とも読む。

【瓢ひょうたん

  1. ウリ科の(つる)性の一年草。ユウガオの変種。夏、白い花が咲く。果実は細長く、中間がくびれて上下がふくらむ。
  2. 瓢簞「1.」の成熟した実をくりぬいて作った容器。おもに酒を入れる。ひさご。ふくべ
《瓢から駒が出る》ひょうたんからこまがでる
冗談で言ったことが思いがけず事実として実現してしまうたとえ。
あり得ないことが実現してしまうたとえ。
《瓢で鯰を押さえる》ひょうたんでなまずをおさえる
つかまえどころがなく、要領を得ないことのたとえ。とりとめのないさま。
瓢簞鯰(ひょうたんなまず)」ともいう。

【瓢の実】ひょんのみ

イスノキの葉にできた壺形の虫こぶ。その中の虫が飛び出して中空になったものを、子供たちが笛のように吹き鳴らす。
Wikipediaイスノキ

【瓢】ふくべ

  1. 瓢簞「1.」に同じ。特に、その実をいう。ひさご。
  2. ユウガオの変種。果肉から干瓢(かんぴょう)を製する。また、熟果の外果皮で炭入れ・盆・花器などを作る。ひさご。
「瓠・匏」とも書く。
「2.」の容器は「ひさご」とも読む。

【干瓢】かんぴょう

ユウガオの果肉をひものように細長くむいて乾かしたもの。煮て味をつけ、おもにのりまきの材料に用いる。
「乾瓢」とも書く。

食瓢飲】たんしひょういん

わずかな食料で、貧苦に甘んじて学問に励むこと。また、粗末な食事のたとえ。
「簞食」は竹で編んだ飯櫃(いいびつ)(わりご)一杯の飯。「瓢飲」はひさご一杯の汁。
もと孔子が顔淵(がんえん)の貧しい生活に甘んじて、学問に励むのを褒めた言葉。
一汁一菜(いちじゅういっさい)

《字源》

正字はで声符は(ひょう)「票」の元の字形。
「囟(しん)は人の頭部。(きょく)は両手。
(票)」は人の頭部(死体)を持って火にかけている形で、火葬の際の火が飛ぶこと、火勢が盛んなことをいう。
よって、「票」には揺れ動く、軽くあがる、はやい、ただようなどの意があり、「票」を部分に持つ「漂」「飄」「剽」などは、その音と意味を持つ。
「瓢」は枝から垂れて風に揺られるので「瓢」という。
(票)」の篆書。

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