【尤】 4画 (1) 準1級


[音] ユウ
[訓] とがめる
もっと
すぐれる

《意味》

  1. もっとも。そのとおりである。また、ただし。
  2. 目だって一番に。とりわけ。めずらしい。
  3. とがめる。失敗を責める。

【尤める】とがめる

失敗や過ちを責める。
「咎める」とも書く。

【尤めて之に効う】とがめてこれにならう

他人の過ちや悪い行為を非難しながら、自分もそれと似たようなことをすること。
「尤めて」は「咎めて」とも書く。

【尤も】もっとも

  1. 道理にかなっていて、なるほどとうなずけるようす。
    「君の意見も尤もだ」
  2. ただし。しかし。
    前の文に対してある条件を付加する場合に使う接続詞。
    「尤も、金があればの話だが」

【尤】ゆう

非常にすぐれているようす。
「彼女はまさに聞き手の尤だ」

【尤雲殢雨】ゆううんていう

男女の情交のこと。寄り添って睦み合うさま。しなだれかかるさま。
「尤」「殢」はまとわりつくこと。「雲雨」は楚の懐王が巫山の神女と情を交わした故事「雲雨巫山(うんうふざん)」から。
「殢雲尤雨」「殢雨尤雲」ともいう。
「殢」は漢検配当外の漢字
「雲雨巫山」「巫山の夢」「巫山の雨」「雲雨の夢」「朝雲暮雨(ちょううんぼう)

【尤物】ゆうぶつ

  1. 多くの中ですぐれたもの。逸物。逸品。
  2. すぐれて美しい女。美女。

尤】けんゆう

あやまち。過失。

【天を怨みず人を尤めず】てんをうらみずひとをとがめず

どんなに不遇であっても、天を恨んだり人を責めたりせず自ら安んじて修養に努めること。
「尤めず」は「咎めず」とも書く。

《字源》

呪霊をもつ獣の形。
その呪霊によって、人に尤禍(災い)をもたらすことができた。
「祟」「求」もそのような霊獣の象形。
「尤」の甲骨文字。

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