【冶】 7画 (5)  準1級


[音]
[訓]
ける
なまめかしい

《意味》

  1. 鉱石や金属を溶かして細工する。とかす。鋳る。「冶金」「鍛冶」
  2. 美しく仕上げる。「陶冶」
  3. なまめく。なまめかしい。「艶冶」

【冶る】いる

金属や鉱石を溶かして細工や加工をする。
「鋳る」と書けば、金属を溶かして型に入れて器物を作る意になる。

【冶金】やきん

鉱石から金属をとり出して、精製したり合金を作ったりすること。

【冶金踊躍】やきんようやく

自分が置かれている立場に安んじることができないたとえ。
るつぼの中で熱し溶かされた金属が、跳ね上がって外へ出ようとすること。

【冶春】やしゅん

種々の花が咲き乱れる春。

冶】えんや

なまめかしく美しいようす。
妖冶(ようや)

【鍛冶】かじ

金属をやいたり打ったりして鍛え、いろいろな器械・器具をつくる・こと(職人)。
「金打(かぬち)」の約転。
「たんや」とも読む。

【形式陶冶】けいしきとうや

知識の習得よりも、記憶力・推理力・想像力などの精神的能力の練磨を重視する教育の立場。
「実質陶冶」

【実質陶冶】じっしつとうや

社会的に有用な知識の習得に重点をおく実学主義的な教育の立場。
「形式陶冶」

【鍛冶】たんや

「鍛冶(かじ)」に同じ。
「する」と結合してサ変動詞としても用いる。

【陶冶】とうや

  1. 陶器を作ることと、鋳物を作ること。
  2. 才能・人格などをきたえて、一人前の人間にそだてあげること。人材を育成すること。
    「人格を陶冶する」
    「薫育」「薫陶」

【遊冶】ゆうや

遊びにふけって、容姿を飾ること。酒色にふけること。

冶】ようや

なまめかしく美しいさま。
艶」「艶冶」

冶】ようや

金属をとかし鋳造すること。
「溶冶」とも書く。

《字源》

声符は「台(たい)「台には「怡(い)の声がある。
「冫(ひょう)の金文の字形は、「匀(いん)「金」などの字形に含まれる、金属を鋳こんだ塊の形で、氷ではない。
「台」「厶(し)+(さい)
「厶」の原形は「㠯」で、(すき)の象形。「口」祝詞(のりと)を収める器。
「台」(すき)を清める儀礼を示す字。農作をはじめる意となる。
「台」は、金文には「以(い・もって)と同じ意味で用いることが多い(「以」も(すき)の象形)。
また、「怡」と通用して「よろこぶ」意もある。

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