【宥】 9画 (6)  準1級


[音] ユウ
[訓] ゆる
  なだめる

《意味》

  1. ゆるす。ゆとりを持つ。ゆとりをおき、責めないでおく。大目に見てかばう。「寛宥」「宥恕」
  2. なだめる。気持ちにゆとりを持たせる。

【宥めす】なだめすかす

機嫌をとったり、おだてたりする。
「泣いている子どもを宥め賺す」

【宥める】なだめる

  1. 怒りや不満をやわらげて気持ちを穏やかにする。
    「はやる部下を宥める」「怒る相手を宥める」
  2. 罪あるいは罪人に対して、寛大な取り扱いをする。

【宥坐之器】ゆうざのき

身近において自分の生活の戒めとする道具。
「宥」は右の意。

【宥ゆうじょ

〔他人の罪・非礼などを〕広い心でゆるすこと。
許される側から使うことば。
「罪の宥恕を乞う」
「宥免」

【宥免】ゆうめん

罪や過ちを大目に見てゆるすこと。宥恕。
「御宥免に預かり感謝いたします」

【宥和】ゆうわ

〔相手に対する不満などを〕大目にみて仲よくすること。
「宥和政策をたてる」
「融和」

【宥す】ゆるす

大目にみて責めずにおく。
また、手心を加えて罪を軽くする。
「罪を宥す」

【恩宥】おんゆう

情けをかけて罪をゆるすこと。

【寛宥】かんゆう

寛大な心で罪過を許すこと。

【赦宥】しゃゆう

罪を許すこと。罪に問わないこと。

宥】しょくゆう

ローマカトリック教会で、キリストと諸聖人の功徳により教会から罪の償いに対して与えられるゆるし。
罪のすべてが免除される場合とその一部のみが免除される場合とがある。免償。

《字源》

声符は「有(ゆう)
「有」「又(ゆう・右手)+肉」で、儀礼に使う肉(祭肉)を手に持って神に供える意。
「宥」は廟内で祭肉を神に供えて(ゆる)しを求める意。
「宥」の金文。

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