【婁】 11画 (8) 準1級


[音]
ロウ
[訓] つな
つながれる

《意味》

  1. ひく。ずるずるとひっぱる。ひき寄せる。
  2. むなしい。から。中空。

【婁絡】るらく

まとわりつくこと。

【巻婁】けんる

手や足がひきつること。また、疲労のはなはだしいこと。

【離婁の明】りろうのめい

視力・眼力のすぐれていることのたとえ。
「離婁」は中国の伝説上の人物。視力がすぐれていて、百歩離れた所からでも毛の先が見えたといわれる。「離朱」ともいう。
「離朱の明」

《字源》

婦人の髪を高く巻きあげた形。高く重ねる、透かすなどの意がある。
建物には「樓(楼)、糸には「縷」といい、「婁」は女の髪、これを打って乱すことを「數數(さくさく)(数)という。「縷」のように巻き(つづ)った糸を、引きたぐることを「摟」という。
「婁」のひっぱる・つなぐの意は「摟」に当てた用法。
「婁」の篆書。

《字体》

初唐標準字体はで、「婁」に従う」「数」なども同様。
「婁」は唐代正字の『五経文字』にある字体で、清代正字の『康煕字典』にも採用された字体。

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