【嘯】 16画 (13) 1級


[音] ショウ
  シツ
[訓] うそぶ
うな
  える
  しか

《意味》

  1. うそぶく。とぼける。大げさなことを言う。
  2. 口をすぼめて長く声をひく。また、口をすぼめて口笛を吹く。

【嘯く】うそぶく

  1. ほえる。また、ほえるような大きな声・音を出す。「虎が嘯く」
  2. とぼけて知らないふりをする。「私は知らないと嘯いた」
  3. 大げさなことを言う。豪語する。

【嘯風月】しょうふうろうげつ 

自然の美しさを褒め称え、その情緒を楽しむこと。自然に囲まれた風流な暮らしを満喫すること。
「嘯風」は歌を口ずさむ、口笛を吹くこと。「弄月」は月を眺めて鑑賞すること。
嘲風弄月(ちょうふうろうげつ)」「吟風弄月(ぎんぷうろうげつ)」(この二つは「嘯風弄月」に似ているが単に「風月を題にして、また風月を見て詩をつくる」意)「悠悠自適(ゆうゆうじてき)

【海嘯】かいしょう

  1. 海鳴り。海から聞こえてくる遠雷のような音。台風や津波などによって生じた大波が海岸近くで崩れ、巻き込まれた空気が圧迫噴出して起こる。
  2. 三角形状に開いた河口などで、満潮時に海水が川をさかのぼり、川の流れと衝突してできる高い波。
    ブラジルのアマゾン川などに起こるものが有名。ボア。
  3. 地震で起こる津波の旧称。
「3.」は「つなみ」とも読む。

【吟嘯】ぎんしょう

  1. 詩歌をうたうこと。
  2. 嘆き悲しむ声を上げること。

嘯】こしょう

  1. 虎がほえること。
  2. 英雄・豪傑が世に出て活躍することのたとえ。

嘯風生】こしょうふうしょう

優れた才能や技能を持つ人が、機会を得て奮起すること。
(とら)(うそぶ)いて風が激しく起こる意。
(とら)(うそぶ)いて(かぜ)(しょう)ず」が書き下し文。

嘯風冽】こしょうふうれつ

聖人が君主の地位につくと、それに従って賢臣があらわれることのたとえ。
トラがほえると、風が冷たくなる意から。
(とら)(うそぶ)きて(かぜ)(つめた)し」
竜興致雲(りょうこうちうん)

【空嘯く】そらうそぶく

  1. 相手をばかにした態度をとる。生意気な態度を示す。
  2. わざと知らないふりをしてとぼける。そらとぼける。

【長嘯】ちょうしょう

声を長く引いて、詩歌を吟じること。

【海嘯】つなみ

地震や噴火などによる海底の大規模な地殻変動にともなって生じた大波が陸地を襲う現象。
「津波・津浪」とも書く。
「かいしょう」とも読む。

【竜吟嘯】りょうぎんこしょう

同じような考えを持つ者は互いに心が通じ、相応ずること。
竜が(ぎん)ずれば雲がおこり、虎が(うそぶ)けば風が生じるという意から。
「竜(ぎん)(とら)(うそぶ)く」が書き下し文。
「竜吟」は「りゅうぎん」とも読む。

《字源》

声符は「肅(粛)(しゅく)
「肅」(ふで)とコンパス()で描く形。
の部分がの形とされた。

「肅(粛)」の甲骨文字。
の甲骨文字。
:コンパスの甲骨文字。「規」の初文。

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