【尸】 3画 (0) 1級


[音]
[訓] しかばね
かばね
かたしろ
つかさど

《意味》

  1. しかばね。人間の死体。
  2. かたしろ。古代の祭りで、神霊の寄る所と考えられた祭主。

【尸】かたしろ

  1. 祭りの時、神霊の代わりに据える人形(ひとがた)
  2. (みそぎ)(はらえ)に用いる紙の人形。体をなでて災いを移し、川に流す。
  3. 代わりになる物。また、身代わり。
「形代」とも書く。

【尸所】かばねどころ

死体を埋める所。墓場。また、死に場所。

【尸位】しい 

才能も人徳もないのにいたずらに位について何もしないでいること。
人が(かたしろ)として、仮に神霊の位につく意から。

【尸位素餐】しいそさん

官位にありながら職責を果たさず、ただ俸禄だけをもらっていること。
「尸粗餐」「窃位粗餐」

【尸解】しかん

道家の術で、仙術を心得た者が肉体を残して魂魄(こんぱく)だけ抜け出る術。

【尸】しかばね 

死体。なきがら。
「生ける尸」
「かばね」とも読む。「」とも書く。

【尸諫】しかん

一命をすてて主君をいさめること。
諫」とも書く。

【尸禄】しろく

職責を十分に果たせる器でないのに給料を取ること。尸位素餐。

【尸者】ものまさ

葬儀で死者に代わって弔問を受ける人。

【尸童】よりまし

神霊がよりつく人間。特に、祈祷(きとう)師が神霊を乗り移らせたり、託宣をのべさせたりするために伴う童子や婦女。人形が使用されることもある。ものつき。
「憑坐・寄坐」とも書く。

【行尸走肉】こうしそうにく

生きてはいるが、何の役にもたたない死んでいるような人のたとえ。知識や才能を持たず、何の役にも立たないもののたとえ。
「行尸」は歩くしかばね。歩くしかばねと走る肉の意から。
走尸行肉(そうしこうにく)」ともいう。
飯袋(しゅのうはんたい)

《字源》

屍体の横たわる形。
「屍」の初文で、「屍」「尸」「死」とを合わせた字。

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