【殷】 10画 (6) 1級


[音] イン
アン
[訓] さか
おお
ゆた
ねんご
なりひび
にぎやか
あか

《意味》

イン
  1. 充実して盛んなさま。にぎやかなさま。
  2. おおい。中身がつまっておおい。ゆたかなさま。
  3. 穏やかでねんごろなさま。
  4. 雷や大砲の重々しい音の形容。なりひびく。
  5. 中国古代の王朝名。
アン
  1. あかい。黒みがかった赤色のこと。また、その色をおびているさま。「殷紅あんこう

【殷殷】いんいん

雷・鐘・大砲などの音が大きく盛んにとどろくようす。「殷殷たる砲声」

【殷鑑遠からず】いんかんとおからず

いましめとする前例は、遠く古代に求めなくてもすぐ近くにあるということ。
他人の失敗を、自分の戒めとすべきことのたとえ。
殷王朝の鑑(=手本)は、遠く古代に求めなくても、前代の夏王朝の滅亡がよい戒めであるということから。
四字熟語で「殷鑑不遠」ともいう。

【殷いんしん

盛んでにぎやかなこと。
「殷賑地帯」「殷賑産業」「殷賑を極める」
繁華(はんか)

【殷盛】いんせい

栄えてさかんなこと。
「殷盛をきわめる」

【殷いんぷ

  1. 豊かで盛大なこと。
  2. 盛んにふえる。繁盛する。

【殷富】いんぷ

栄えて豊かなこと。

【殷ん】さかん

多くて豊かなようす。中身が充実しているさま。

【夏癸殷辛】かきいんしん

()王朝の桀王(けつおう)と殷王朝の紂王(ちゅうおう)
「癸」は桀王の名、「辛」は紂王の名。ともに古代の暴君。

《字源》

「殳」
「身」を左右逆にした形。「身」は妊娠の象形。
妊婦を「殳」で打つのは血塗られた行為で、その呪的行為は知られていないが、胎児の生命力を奮い立たせる意の呪儀と思われる。

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