【窶】 16画 (11) 1級


[音]
  ロウ
[訓] まずしい
おか
  つか
  やつれる
  やつ

《意味》

  1. [国訓]やつれる。やつす。
  2. まずしい。くるしむ。
  3. まるい(つか)。また、狭い土地

【窶す】やつす

  1. 目立たないように、また、みすぼらしく姿を変える。「一文無しに身を窶す」
  2. ()せるほど思いなやむ。また、ある物事に夢中になる。溺れる。「恋いに身を窶す」

【窶れる】やつれる

  1. みすぼらしいほどやせおとろえる。
  2. みすぼらしくなる。

【貧窶】ひんく

貧乏でやつれること。

《字源》

声符は(ろう)
婦人の髪を高く巻きあげた形。高く重ねる、透かすなどの意がある。
建物には「樓(楼)、糸には「縷」といい、「婁」は女の髪、これを打って乱すことを「數數(さくさく)(数)という。「縷」のように巻き(つづ)った糸を、引きたぐることを「摟」という。
「窶」の正字は「あなかんむり」でなく「うかんむり」。
廟中に仕える女が乱れ髪のまま(かんざし)飾りを加えない姿であるから、貧苦の意になると思われる。
「婁」の篆書。
「窶」の篆書。「あなかんむり」でなく「うかんむり」。

《字体》

の部分の初唐標準字体はで、「婁」に従う「窶」なども同様。
「婁」は唐代正字の『五経文字』にある字体で、清代正字の『康煕字典』にも採用された字体。

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