[音] | ク |
ロウ |
[訓] | まずしい |
おか | |
つか | |
やつれる | |
やつす |
《意味》
【窶す】やつす
【窶れる】やつれる
【貧窶】ひんく
貧乏でやつれること。
《字源》
声符は「婁(ろう)」。
婦人の髪を高く巻きあげた形。高く重ねる、透かすなどの意がある。
建物には「樓(楼)」、糸には「縷」といい、「婁」は女の髪、これを打って乱すことを「數數(さくさく)(数)」という。「縷」のように巻き綴った糸を、引きたぐることを「摟」という。
「窶」の正字は「あなかんむり」でなく「うかんむり」。
廟中に仕える女が乱れ髪のまま簪飾りを加えない姿であるから、貧苦の意になると思われる。
:「婁」の篆書。
:「窶」の篆書。「あなかんむり」でなく「うかんむり」。
《字体》
「婁」の部分の初唐標準字体は「」で、「婁」に従う「窶」なども同様。
「婁」は唐代正字の『五経文字』にある字体で、清代正字の『康煕字典』にも採用された字体。