【蠅】 19画 虫(13) 準1級
交換略字【蝿】
[音] | ヨウ |
[訓] | はえ |
《意味》
ハエ。虫の名。小形で、うるさく飛びまわる。
Wikipedia「ハエ」
【蠅帳】はいちょう・はえちょう
風通しをよくし、また蠅などが入らないように金網あるいは紗を張った、食品を入れておく小さな戸棚。また、食卓の上をおおうほろ蚊帳状のもの。
蠅入らず。蠅よけ。
【蠅取草】はえとりぐさ
モウセンゴケ科の多年草で一属一種の食虫植物。葉は軍配状をした葉身と平たい葉柄とからなる。
葉身の左右に感覚の鋭いとげがあり、小虫がこれに触れるとすばやくこの葉が閉じて虫を捕らえ、消化液を分泌して消化吸収する。
初夏、五弁の白い花が咲く。北米原産。はえとりそう。蠅地獄。
Wikipedia「ハエトリグサ」
【蠅取蜘蛛・蠅虎】はえとりぐも
ハエトリグモ科のくも。体長は約一㌢で、体色は灰色または灰褐色。
網は張らずに壁などを這い、蠅その他の小昆虫を跳躍して捕らえる。
「蠅虎」は「ようこ」とも読み、「蠅狐」とも書く。
Wikipedia「ハエトリグモ」
【蠅営】ようえい
はえが飛びまわるように、あくせくと利益を求めて動きまわること。
【蠅集】ようしゅう
はえのように群がり集まる。
【蠅頭】ようとう
【蠅頭細書】ようとうさいしょ
細かい文字のこと。
【蠅利】ようり
はえの頭ほどのわずかな利益。
【青蠅・蒼蠅】あおばえ
【顎で蠅を追う】あごではえをおう
病気などをして、顔にとまったはえを手で追い払う元気もないほど体力が衰えていることのたとえ。
「頤で蠅を追う」とも。
【頭の上の蠅も追えない】あたまのうえのはえもおえない
自分自身の始末さえできないたとえ。
「頭の上の蠅も追われない」とも。
【以魚駆蠅】いぎょくよう
誤った手段、方法を用いると、目的が達成されないばかりか、逆効果を招きかねないことのたとえ。
蠅の好む魚を振り回して追い払おうとしても、逆に蠅が集まってくる意。
書き下し文は「魚を以て蠅を駆る」
「以肉去蟻 」
【五月蠅い】うるさい
「煩い」とも書く。
【胡麻の蠅】ごまのはえ
旅人を脅したり、だましたりして金品をまき上げる者。
胡麻の上の蠅は見分けがつきにくいことから。
「護摩の灰・胡麻の灰」とも言う。もとは、高野聖の扮装をして、弘法大師の護摩の灰と称してにせものを押し売りした者の意。
【五月蠅】さばえ
陰暦五月ごろのうるさいはえ。
うるさく群がりさわぐことのたとえにも使う。
【五月蠅なす】さばえなす
「騒ぐ」「沸く」「荒らぶる神」などにかかる枕詞。
数多いさまや、うるさい状態を表す慣用的副詞句。
「さばえのように」の意。
【青蠅】せいよう
「蒼蠅 」
【青蠅染白】せいようせんぱく
小人が讒言が潔白な人物を陥れること。邪悪が正義を汚すたとえ。
アオバエが白い物を染める意。
書き下し文は「青蠅白を染む」
【蒼蠅】そうよう
「青蠅 」
【蒼蠅驥尾に付して千里を致す】そうようきびにふしてせんりをいたす
凡人が賢人のおかげで功績をあげることのたとえ。
青蠅が駿馬のしっぽにとまって千里も遠くへ行く意。
四字熟語で「蒼蠅驥尾」とも。
【朝蠅暮蚊】ちょうようぼぶん
つまらない小人物がはびこるたとえ。
人にまといつく朝の蠅と夕方の蚊の意。
【落筆点蠅】らくひつてんよう
過ちをうまくとりつくろうこと。
誤って筆を落として付いた汚れをうまく蠅に描く意。
書き下し文は「落筆、蠅を点ず」。
【力士捉蠅】りきしそくよう
小さなことでもおろそかにできない。
小事も注意して事にかからなければならないこと。
仏教の言葉で、力の強いものが蠅を捕まえる際、強く捕まえれば蠅は死んでしまい、手加減すれば逃げられてしまうことから。
「力士蠅を捉う」が書き下し文。
《コメント》
つくりの部分の「黽」の書き順は悩むところですが、覚えてしまえば綺麗にかけるかと思われます。
HP「漢字の正しい書き順」で確認してください。