【諧】 16画 (9) 1級


[音] カイ
[訓] かな
ととのう 
やわらぐ
たわむ

《意味》

  1. やわらぐ。やわらげる。調子をあわせてうち解ける。また、穏やかにする。
  2. かなう。ととのう。うまく調和する。成功する。
  3. たわむれ。調子のよい言葉。冗談。また、滑稽なおもしろさ。

【諧かいぎゃく

洒落(しゃれ)・冗談などひねったところがあって、笑いやおもしろみを感じさせる言葉。ユーモア。
「諧謔を弄する」「諧謔小説」
(かいぎゃく)

【諧調】かいちょう

文章・色彩・音楽などの調和がよくとれていること。また、その調子。ハーモニー。

【諧和】かいわ

  1. やわらいで親しみあうこと。なごやかに親しみあうこと。協調。「万民諧和」
  2. 音・調子などがよく整うこと。
「かいか」とも読む。

【諧う】かなう

調和する。音楽などの調子がよく合う。

【諧う】ととのう

調和する。他とうまく調子が合う。他とのバランスがとれる。

諧】かいかい

冗談。おどけ。たわむれ。
「諧

【俳諧】はいかい

  1. 滑稽(こっけい)。たわむれ。
  2. 「俳諧連歌」の略。洒落(しゃれ)や俗語を用いた卑俗・滑稽(こっけい)なもの。
    日本独自の短詩形文芸形式の一つ。室町末期、山崎宗鑑・荒木田守武などが始めた、卑俗・滑稽味を主とする連歌をいい、近世に入っていわゆる連歌と対立する独自の文学として独立し、貞門・談林と俳風が変遷して、松尾芭蕉の蕉風へと発展していった。のち、発句中心の勢いにしだいに押されていった。
  3. 「俳諧歌」の略。
    和歌の歌体の一つ。内容または(ことば)に滑稽味があるもの。正統的な和歌に対し、滑稽味を帯びた和歌。
  4. 俳句(発句(ほっく))・連句の総称。
諧」とも書く。

【和諧】わかい

  1. むつみあうこと。調和すること。
  2. 離婚訴訟において、当事者が婚姻の維持または円滑な協議離婚のための合意を成立させること。和解。

《字源》

声符は「皆」「比白」
「比」は人が連なる様子。「白」は、もと「曰(えつ)で祝禱・盟誓を収める器。
器に多数の霊が降下することを「皆」という。その祝禱を神が受け容れることを「諧(かな)う」という。
ちなみに、1人の霊が降下することを「旨(いたる)といい「詣」の初めの形。
「皆」の金文。下は「白」でなく「曰」

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