[音] | ハツ |
バツ |
[訓] | ふむ |
こえる | |
つまずく | |
おくがき |
《意味》
【跋折羅】ばさら
「伐折羅・縛日羅」とも書く。
【跋扈】ばっこ
わがもの顔に振る舞うこと。のさばりはびこること。
「扈」は魚をとる竹簗、「跋」はこえる意で、大魚は扈を飛び越えて逃げ去るという意から。
「悪徳業者が跋扈する」
【跋山渉水】ばつざんしょうすい
長い困難な旅を続けること。
「跋山」は山を踏み越える。「渉水」は川を渡り歩く。山を踏み越えて川を渡る意から。
「山を跋み水を渉る」が書き下し文。
「跋渉山川」
【跋渉】ばっしょう
山を越え、水を渡ること。いろいろな所を歩き回ること。
「山野を跋渉する」
「踏破」
【跋文】ばつぶん
書物で、本文の終わったあとにしるす文。跋。あとがき。
「序文」
【跋む】ふむ
ふみつける。ふみにじる。乱暴に振る舞う。
【横行跋扈】おうこうばっこ
のさばって勝手気ままに振る舞うこと。
「横行」は勝手気ままに振る舞う意。「跋扈」はのさばりはびこること。
「横行闊歩」「跳梁跋扈」「飛揚跋扈」「専横跋扈」「梁冀跋扈」
【題跋】だいばつ
悪者などがはびこり、勝手気ままに振る舞うこと。
「跳梁」は躍り上がりはね回ること。「跋扈」は思うままにのさばりはびこること。
「横行跋扈」「飛揚跋扈」「梁冀跋扈」
自分の欲望のまま、好き勝手に振る舞うこと。
臣下が権力を握り、我が物顔で振る舞うこと。
「梁冀」は後漢の将軍の名。「跋扈」は好き勝手に振る舞うこと。
後漢の将軍梁冀は、権勢を振るい、幼いながらも聡明な質帝に「跋扈将軍」とあだ名されて、これを恨み、帝を毒殺した故事から。
「跳梁跋扈」「横行跋扈」「飛揚跋扈」
《字源》
「(はつ)」は犠牲として磔にされた犬の形で、「祓」の最初の形。
古くは犠牲・修祓のために、犬の犠牲を用いることが多かった。
「跋」は足が不自由であることを表す。
《字体》
つくりの部分はに「友」ではなく「」。
常用漢字の「抜」も基本字である旧字体は「拔」である。友とは何の関係もない。
初唐標準字体も「」に従うが、「」の形も多い。