【遏】 13画 (9) 準1級


[音] アツ
[訓] める
とどめる
  さえぎ

《意味》

とどめる。とめる。絶つ。さえぎる。おしとどめる。おさえて防ぐ。

【遏悪揚善】あつあくようぜん

悪事を禁じて、善行を薦めること。欠点を抑え、長所を褒めること。
「遏」はふさぎとどめること。「揚」は称揚する、広める意。
勧善懲悪(かんぜんちょうあく)
(さく)(とど)(ぜん)()ぐ」が書き下し文。

【遏雲の曲】あつうんのきょく

空を流れ行く雲までもおしとどめるほどのすばらしい音楽、または歌声。
「遏」はとめる意。
「列子」湯問篇の「声振林木、響遏行雲(=声は林木を振るはせ、響きは行雲を遏む)」から。

【遏止】あっし

とどめること。とめること。

【遏絶】あつぜつ

  1. おしとどめて物事をさせないこと。
  2. 一族を残らず滅ぼす。排斥すること。

【遏める】とどめる

おしとどめる。押さえて防ぎ止める。

【禁遏】きんあつ

禁じてやめさせること。

【阻遏】そあつ

邪魔をして押しとどめること。

【防遏】ぼうあつ

防ぎとめること。防止。

【擁遏】ようあつ

押さえとどめる。ふさぐ。

【抑遏】よくあつ

押さえとどめること。押さえつけて、やめさせること。抑制。

《字源》

声符は「曷(かつ)「曷」に「あつ」の声がある。
「曷」「曰(かい)
()」「勹」「亡」から成り、両方とも屈んだ白骨死体の形。
霊に祈り求める意を持つ。
の元の字。
「曰」祝詞(のりと)を入れた器で、「曷」は死体の霊に祝詞を添えて災いがやむように神に祈り求めることを原義とする字。
これを部分に持つ「謁」「喝」「遏」「歇」などはその儀礼に関連した文字。
「匃」の甲骨文字。

【≪戻る】【トップページへ戻る】【進む≫】