【繡】 19画 (13) 準1級

異体字【繍】


[音] シュウ
[訓] ぬいとり
  にしき
  うつくしい

《意味》

  1. ぬいとり。細い糸で色模様をぬいこんだ布。刺繡(ししゅう)
  2. にしき。
  3. うつくしい。美しく飾ったさま。

【繡衣】しゅうい

刺繡(ししゅう)をした美しい衣服。

【繡張】しゅうちょう

縫い取りをした華やかなとばり。
「中宮寺の天寿国曼荼羅繡帳」

【繡腸】しゅうちょう

詩歌・文章の才能が豊かなこと。また、豊かな詩情。
「にしきの心」の意から。

【繡仏】しゅうぶつ

布地に仏像を表した刺繡。縫い仏。

【繡】ぬいとり

布地に色糸などで模様を縫い付けること。また、その模様。刺繡(ししゅう)。ぬいさし。
「縫い取り」とも書く。

【繡眼児】めじろ

メジロ科の小鳥の総称。
スズメよりやや小さめで、背面は美しい黄緑色、腹面は淡い黄色。目の周囲に白い縁どりがある。
Wikipediaメジロ
「目白」とも書く。

【衣繡夜行】いしゅうやこう

功名を挙げたり出世しても、故郷に(にしき)を飾らなければ誰も知るものがないたとえ。
暗い夜に華やかな刺繡(ししゅう)をした服を着て歩く意。
(しゅう)()(よる)()く」が書き下し文。
衣錦夜行(いきんやこう)」「夜行被繡(やこうひしゅう)
衣錦還郷(いきんかんきょう)

【錦繡】きんしゅう

  1. にしきと、ぬいとりをした織物。また、美しい衣服・織物。
  2. 字句の美しい詩文のたとえ。「錦繡の(はらわた)
  3. 花・紅葉など、美しいながめのたとえ。
    「錦繡で彩られた渓谷」

【錦心繡口】きんしんしゅうこう

詩文の才能に優れているたとえ。
文才のすぐれた人を称えるときに用いられる。
美しく優れた思いと言葉の意から。
「錦心」は(にしき)のように美しい思いや心のこと。「繡口」は刺繡(ししゅう)のように美しい言葉。
錦心繡腸(きんしんしゅうちょう)」「錦繡(きんしゅう)(はらわた)」「錦繡心肝(きんしゅうしんかん)

【刺繡】ししゅう

糸を通した針を刺し布に模様や絵を表すこと。縫い取り。

【文繡】ぶんしゅう

美しい(あや)模様のぬいとり。また、それを施した美しい衣服。

羅錦繡】りょうらきんしゅう

美しい衣服。また、美しく着飾ること。
「綾」は綾絹(あやぎぬ)、「羅」は薄絹(うすぎぬ)、「錦」はにしき、「繡」は刺繡をした織物で、いずれも高貴な人が着る美しい衣服のこと。

《字源》

声符は「肅(粛)(しゅく)
「肅」「聿(いつ)(規(き)の初形)
「聿」は筆を持つ形で、「筆」の初文。
「規」「夫」に相当する部分で、コンパス。
それがのち(えん)の形とされた。
は水が回流する形で「淵」の初文なので、「肅」に含まれるとは別系統。
「肅」はもともと、筆とコンパスで模様を画く意味。
「肅」の甲骨文字。

《字体》

は行書・草書の字体を楷書体化したもの。

《コメント》


楷書の形。手書きの参考に。

ツクリの書き順が少々難しいです。覚えておけば綺麗に書けるかと思います。

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