異体字【】
[音] | イ |
[訓] | あし |
よし |
《意味》
【葦】あし・よし
水辺に生えるイネ科の多年草。
「人間は考える葦である」
「蘆・葭」とも書く。
【葦鹿】あしか
アシカ科の哺乳類。
「海驢」とも書く。
【葦牙】あしかび
アシの若い芽。葦角 。
【葦毛】あしげ
馬の毛色で、白い毛の中に黒や茶の毛色が混じっているもの。
【葦原の国】あしはらのくに
日本の古い呼び名。
【葦笛】あしぶえ
アシの葉や茎で作った笛。
【葦の髄から天を覗く】あしのずいからてんをのぞく
非常に限られた知識や経験で、大きな問題について勝手な判断をしてしまうこと。
「管を以て天を窺う」「針の穴から天を覗く」
【葦茎湯】いけいとう
漢方薬の一種。
【葦鴨】よしがも
鴨科の鳥。
【葦雀・葦切】よしきり
ヒタキ科の鳥。アシの中にすむ。葭切とも書く。
【葦簀・葦簾】よしず
アシの茎で編んだ簾 。
【稲麻竹葦】とうまちくい
多くのものがむらがり乱れる様子や幾重にも取り囲む様子、また、そのもののたとえ。
稲・麻・竹・葦が群生している意。
【難波の葦は伊勢の浜荻】なにわのあしはいせのはまおぎ
物の呼び名が土地ごとに変わるように、風俗・習慣もさまざまであるというたとえ。
難波(大阪)で「葦」といわれている植物が、伊勢(三重県)では「浜荻」と呼ばれている意から。
「所変われば品変わる」
《字源》
声符は「韋(い)」。
「韋」は、なめし革の象形と「囗(い)(城郭)」の上下をめぐる形の2種類がある。
:「韋」の甲骨文字。なめし革の象形。
:「韋」の甲骨文字。「囗(い)(城郭)」の上下をめぐる形。上部は左へ、下部は右への足(止)の形。