」を用いた故事・ことわざ


【闇から牛を引き出す】やみからうしをひきだす

動作が鈍いこと。また、物の区別が判然としないことのたとえ。
「暗がりから牛」「暗闇の牛」「暗闇から牛を引き出す」

【闇から闇に葬る】やみからやみにほうむる

  1. 胎児を、月満ちて生まれる前に死なせる。堕胎する。
  2. 事件などを秘密のうちに処置する。世間に知られないうちに事の始末をする。

【闇に提灯(ちょうちん)曇りに笠】やみにちょうちんくもりにかさ

どんなときでも用心が必要であるというたとえ。
闇夜には提灯(ちょうちん)を忘れずに持って出かけ、曇っていたら(かさ)を持って出かける意から。

【闇に惑う】やみにまどう

  1. 夜の闇のために道に迷う。
  2. 思い乱れて思慮分別を失う。

【闇の独り舞】やみのひとりまい

目立たないところで一人で力を尽くすことのたとえ。
「縁の下の舞」「縁の下の力持ち」「()の子の下の舞」
→「暗闇の独り舞

【一寸先は闇】いっすんさきはやみ

将来のことは全く予知できないたとえ。

【恋の闇】こいのやみ

恋をすると理性を失って分別がつかなくなるということ。
恋路(こいじ)の闇」「恋の闇路」ともいう。
「恋は盲目」

【心の闇】こころのやみ

思い悩んで、ものの道理がわからなくなること。心の迷い。
特に、子を思う心で分別がなくなること。

【子故の闇】こゆえのやみ

子を思うあまり親が冷静さを失って正しい分別がつかなくなること。
「子故の闇に迷う」ともいう。
「子故に迷う親心」「子に引かるる親心」

【真の闇より無闇が怖い】しんのやみよりむやみがこわい

何が潜んでいるか、何が出てくるかわからない真っ暗闇は怖いが、それよりも無闇やたらに何をするかわからない無鉄砲な人間の方がもっと怖いということ。

【無明の闇】むみょうのやみ

煩悩(ぼんのう)にとらわれ、仏法の真理が理解できない心の状態を闇にたとえていう語。
「煩悩の海に(おぼ)れ、無明の闇に惑う」

闇夜」を用いた故事・ことわざ


【闇夜に(からす)、雪に(さぎ)やみよにからす、ゆきにさぎ

区別がつかないことのたとえ。また、目あてのつかないことのたとえ。
(やみ)(からす)

【闇夜に目あり】やみよにめあり

誰も知らないと思っていてもどこかで誰かに見られているということ。
人知れず悪事を犯しても必ず露顕するたとえ。

【闇夜の提灯(ちょうちん)やみよのちょうちん

困って途方に暮れれていたときに、待ち望んでいたものに巡り会うことのたとえ。
「闇夜の灯火(ともしび)

【闇夜の(にしき)やみよのにしき

むだなこと、なんの役にも立たないことのたとえ。
さっぱり張り合いのないことのたとえ。
やみ夜に錦を着ても目立たず誰にもわからないことから。
「闇夜に(にしき)」「夜の錦」

【月夜も十五日、闇夜も十五日】つきよもじゅうごにち、やみよもじゅうごにち

人の世には、良いときもあれば悪いときもあるたとえ。
人生は悲観したものではないことをいう。

暗闇」を用いた故事・ことわざ


【暗闇の鉄砲】くらやみのてっぽう

当てずっぽうにやることのたとえ。また、向こうみずにやることのたとえ。
「闇に鉄砲」ともいう。

【暗闇の独り舞】くらやみのひとりまい

だれも見ていない所で、心おきなく思い切りやってみるたとえ。
「野中の独り(うたい)
→「闇の独り舞

【暗闇の頰被り】くらやみのほおかぶり

不必要な用心のたとえ。
暗闇の中で頰被りをして顔を隠しても意味のないことから。
「暗がりの頰被り」ともいう。

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