【翫】 15画 (9) 準1級


[音] ガン
[訓] もてあそ
  あじわう
  あなど
  むさぼ

《意味》

  1. もてあそぶ。めでる。
  2. 深く味わう。

【翫賞】がんしょう

美術品・文学作品などのよさをじっくりと味わうこと。賞翫(しょうがん)。鑑賞。

【翫味】がんみ

  1. 食物をかみわけて十分に味わうこと。
    「翫味して食べる」
    味」とも書く。
  2. 物事の意義をよく考え味わうこと。
    「熟読翫味する」
    「含味・味」とも書く。

【翫がんろう

おもちゃにし(もてあそ)ぶこと。慰みものにすること。(ぐろう)
弄」とも書く。

【翫ぶ】もてあそぶ

  1. 手で持って遊ぶ。いじくる。
    「髪を翫ぶ」
  2. 人をなぐさみものにする。
    「女を翫ぶ」
  3. 思うままにあやつる。
    「他人の運命を翫ぶ」
  4. 慰めるものとして愛好する。
    「盆栽を翫ぶ」
ぶ・ぶ」とも書く。

【愛翫】あいがん

大切にしてかわいがること。多く小動物や器物についていう。
「愛玩動物」
「愛」とも書く。

【熟読翫味】じゅくどくがんみ

文章をよく読み、じっくり考えて味わうこと。
「翫味」はよく味わって食べる意で、物事の意義をよく考え味わうこと。
「翫味」は「味」とも書く。

【賞翫】しょうがん

  1. 物の美しさやよさを味わい大切にすること。珍重(ちんちょう)すること。
  2. 食べ物の味のよさを()め味わうこと。
    「山海の珍味を賞翫する」
賞味(しょうみ)
「賞」とも書く。

《字源》

声符は「元(がん)
「習」「羽(えつ)で、祝詞を収めた器「曰」の上を「羽」()って、その呪術的な効果を刺激する意。
繰り返し行うので「ならう」意となり、あまり過ぎると「もてあそぶ」行為となる。
「習」の甲骨文字。

《字体》

「羽」の部分について、唐代の楷書では隷書の名残からに近い形で書かれているものが多く、の形で書かれたものは見受けられない。
現代の楷書では、つまりと書くのが一般的。

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