【】 17画 彳(14) 準1級
減画略字【】
[音] | キ |
[訓] | よい |
しるし |
《意味》
【徽章】きしょう
身分・資格・所属団体などを表すために、衣服・帽子などにつけるしるし。バッジ。
「記章」に書き換えられるが、「記章」は記念の標章の意で本来は別語。
【徽】しるし
細い組みひものしるし。転じて、小さい物で全体を代表させたしるし。
糸やひもを小さく結んでしるしとしたことから。
《字源》
「徽」は「糸+(微の略体)」。
「微」は「彳+」、「」は「+攵」。
「」は長髪の人の象形で、巫女を表す。「」はそれを打つ形。「彳」は道。
「微」は道で敵方の巫女を打って、敵の巫女による呪いを共感呪術的になくす行為。敵の呪力を無効化する儀式。懲らしめることを「徴」という。
「徽」はその巫女に糸の呪飾を施した形。もと徽幟(はたじるし)を意味し、今は徽章の意に用いる。
「」は「山」の下に「一」があります。常用漢字の「微」、「徴」の旧字体、表外字の「黴」「薇」なども同じ部分を持つ。
《字体》
唐代楷書から「山」の下に「一」がない「」が標準の字体で、手書きの楷書では康煕字典体のような「」の形で書かれた例はない。
手書きの楷書では「一」を省いた「」と書いて差し支えない。
「」を含む他の漢字も、「一」を省くのが唐代で完成された字体である。
ちなみに常用漢字の「徴」は同様に「一」を省いた唐代からの標準字体を採用している。「微」も常用漢字で採用されている字体が唐代からの標準で、手書きの楷書において、「」のような康煕字典体で書かれた例はない。