【鞠】 17画 (8)  準1級


[音] キク
[訓] まり
やしな
とりしらべる
かが

《意味》

  1. まり。けまり。かわで包んだまり。「毬」
  2. やしなう。体をかがめて保育する。大事に育てる。「鞠育」
  3. からだが小さくちぢまっているさま。おさない。「鞠子」
  4. 体をまるくかがめる。「鞠躬」
  5. ただす。きわめる。罪人をとことんまでとり調べる。問いつめる。「鞠問」
  6. きわまる。しめつけられる。ふさがる。窮する。
「5.・6.」は「鞫」に当てた用法。

【鞠育】きくいく

養い育てること。養育。
「家庭での鞠育」

【鞠子】きくし 

おさなご。
稚児(ちご)

【鞠きくじん

罪人を問いつめて調べる。
「鞠問」「訊問」
「鞫訊」とも書く

【鞠する】きくする 

罪を問いただす。
「罪の有無を掬する」

【鞠断】きくだん 

罪人を問いつめて罪を決める。
「鞫断」とも書く   
究断(きゅうだん)

【鞠問】きくもん 

罪をしらべて問いただすこと。
「鞠訊」「訊問」

【鞠躬】きっきゅう・きくきゅう 

身をかがめ慎みかしこまること。

【鞠躬尽瘁】きっきゅうじんすい 

心身を労して、国事につくすこと。
「尽瘁」は力を尽くして骨を折ること。
「鞠躬尽瘁、死して(のち)()む」の句で有名。

【鞠躬如】きっきゅうじょ 

身をかがめて恐れつつしむようす。
「鞠躬如として進み出る」

【鞠】まり 

遊びに使うたま。ゴム・皮製のもの、綿を芯にして糸でかがったものなどがある。
ボール。
「鞠つき」

【鞠沓】まりぐつ

蹴鞠(けまり)に用いる履物。

【育鞠】いくきく

子どもを育て養う。

【蹴鞠】けまり

昔の貴族の遊びの一つ。革製のまりを数人でけって受け渡しし、地面に落とさないようにするもの。また、それに使うまり。
平安末期以後、流行した。
「しゅうきく」とも読む   

《字源》

声符は「匊」
「匊」「勹(ほう)+米」
「勹」は人の側身形で、「匊」は身をかがめてものを取る姿勢。

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