【禦】 16画 示(11) 準1級
[音] | ギョ |
[訓] | ふせぐ |
つよい |
《意味》
ふせぐ。こばむ。
「御」に書き換えられるものがある。
【禦ぐ】ふせぐ
害を受けないようにくい止める。さえぎる。防止する。
「防ぐ」とも書く。
【扞禦】かんぎょ
守り防ぐこと。防御。
【強禦】きょうぎょ
【制禦】せいぎょ
「制御」に書き換えられる。
「制馭」とも書くが、本来は馬を操る意。
【防禦】ぼうぎょ
敵の攻撃などを防ぎ守ること。
「防御」に書き換えられる。
《字源》
声符は「御(ぎょ)」。
「御」は「禦」の初文。
「御」の声符は「卸(しゃ)」。
「卸」は「御」の初文で、卜辞や金文は「卸」の形で用いられる事が多い。
「卸」は、もともと「午(杵形の呪器)」と「卩(人が拝む形)」から成り、杵型の呪器を拝んで神を迎え、邪悪を防ぐ意。
というわけで、「むかう」「ふせぐ」が「卸」の初めの意味。
神を迎えて仕えるので、「もちいる・つかえる」意にも用いる。
このように「御」は多く神事的な儀礼や神聖のことに関して用いるので、更に神の啓示の意で「示」を加えるが、「禦」の字義は「まもる・ふせぐ」を主とする用法になった。
:「卸」「御」の甲骨文字。卜辞・金文では同じ意に用いられる。