[音] | コウ |
[訓] | ぬか |
《意味》
【糠蝦】あみ
甲殻綱オキアミ目のエビに似た節足動物の一群の総称。体長1~2センチメートル。体は透明。飼料や釣りのまき餌にしたり、塩辛・佃煮など食用にする。
「沖醬蝦」ともいう。
「醬蝦」とも書く。
Wikipedia「オキアミ」
【糠】ぬか
《糠に釘》ぬかにくぎ
いくら努力しても、相手に対してまったく手ごたえや効き目がないことのたとえ。
「馬耳東風」「暖簾に腕押し」
【糠雨】ぬかあめ
非常に細かく、音も立てずに降る雨。霧雨。小雨。
【糠蚊】ぬかか
ヌカカ科の昆虫の総称。形状は蚊に似るが、より小形で体長2mmほど。
多くは人畜から吸血し、刺されると痒い。
Wikipedia「ヌカカ」
【糠星】ぬかぼし
夜空にちらばって見える無数の小さい星。
【糠味噌】ぬかみそ
米糠と食塩とを混ぜ、水で練ったもの。野菜などを漬けるのに用いる。
【糠喜び】ぬかよろこび
せっかく喜んでいたことが、あてがはずれて喜び甲斐がなくなること。無駄な喜び。
【糟糠】そうこう
そまつな食事。また、貧乏な暮らし。
酒の糟と糠の意から。
《糟糠の妻》そうこうのつま
若く貧乏な時代から苦労を共にしてきた妻。
自分の妻を謙遜した言い方でもある。
《糟糠の妻は堂より下さず》そうこうのつまはどうよりくださず
若く貧しい時から苦労を共にしてきた妻は、夫が立身出世をしてから後も離縁してはならない。
【粃糠】ひこう
秕(皮ばかりで実の入ってない穀物)と糠。
転じて、細かな物。また、役に立たない物、粗悪な物のたとえ。
《字源》
声符は「康(こう)」。
「康」は「庚(こう)+米」。
「庚」は「午(杵(きね))」を両手でもつ形で、「康」は脱穀精白の意。
下部の小点は粉末の形だから、「康」は「糠」の初文。
:左から「庚」の甲骨文字、金文、篆書。
:左から「康」の甲骨文字、金文、篆書。
篆書の字形を比べるとわかりやすい。