【糠】 17画 (11) 準1級


[音] コウ
[訓] ぬか

《意味》

  1. ぬか。米を精白したときに出る、胚芽と外皮の粉。
  2. ぬかのように細かいもの。
  3. 粗末な食べ物。

【糠蝦】あみ

甲殻綱オキアミ目のエビに似た節足動物の一群の総称。体長1~2センチメートル。体は透明。飼料や釣りのまき餌にしたり、塩辛・煮など食用にする。
沖醬蝦(おきあみ)」ともいう。
蝦」とも書く。
Wikipediaオキアミ

【糠】ぬか

  1. 玄米・玄麦を精白するときに出る、果皮が粉状になったもの。こぬか。
  2. 接頭語的に用いて、その状態・性質が、細かい・はかない・頼りない・役に立たない、などであることを表す。
    「糠喜び」
《糠に釘》ぬかにくぎ
いくら努力しても、相手に対してまったく手ごたえや効き目がないことのたとえ。
馬耳東風(ばじとうふう)」「(のれん)に腕押し」

【糠雨】ぬかあめ

非常に細かく、音も立てずに降る雨。霧雨(きりさめ)小雨(こさめ)

【糠蚊】ぬかか

ヌカカ科の昆虫の総称。形状は蚊に似るが、より小形で体長2mmほど。
多くは人畜から吸血し、刺されると(かゆ)い。
Wikipediaヌカカ

【糠星】ぬかぼし

夜空にちらばって見える無数の小さい星。

【糠味ぬかみそ

米糠(こめぬか)と食塩とを混ぜ、水で練ったもの。野菜などを()けるのに用いる。

【糠喜び】ぬかよろこび

せっかく喜んでいたことが、あてがはずれて喜び甲斐(がい)がなくなること。無駄な喜び。

糠】そうこう

そまつな食事。また、貧乏な暮らし。
酒の(かす)(ぬか)の意から。
糠の妻》そうこうのつま
若く貧乏な時代から苦労を共にしてきた妻。
自分の妻を謙遜(けんそん)した言い方でもある。
糠の妻は堂より下さず》そうこうのつまはどうよりくださず
若く貧しい時から苦労を共にしてきた妻は、夫が立身出世をしてから後も離縁してはならない。

【粃糠】ひこう

(しいな)(皮ばかりで実の入ってない穀物)と(ぬか)
転じて、細かな物。また、役に立たない物、粗悪な物のたとえ。

《字源》

声符は「康(こう)
「康」「庚(こう)+米」
「庚」「午(杵(きね))を両手でもつ形で、「康」は脱穀精白の意。
下部の小点は粉末の形だから、「康」「糠」の初文。
:左から「庚」の甲骨文字、金文、篆書。
:左から「康」の甲骨文字、金文、篆書。
篆書の字形を比べるとわかりやすい。

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