【讃】 22画 (15) 準1級

基本字


[音] サン
[訓] める
  たたえる
  たすける

《意味》

  1. ほめる。ほめたたえる。
  2. たすける。
  3. 文体の名。ほめたたえる内容の文。画中に題する詩文。「画讃」
  4. 仏をほめたたえる歌のことば。
「賛」が書き換え字。

【讃岐】さぬき

旧国名の一つ。現在の香川県に相当する。

【讃仰】さんぎょう

ほめたたえて尊ぶこと。聖人・偉人などの徳をあおぎ、尊ぶこと。
『論語』子罕(しかん)の「之を仰げば(いよいよ)高く、之を()れば(いよいよ)堅し」に基づく語なので、「讃仰」は誤りで、本来は「鑽仰」と書く。
「賛仰」に書き換えられる。
「さんこう」「さんごう」とも読む。

【讃辞】さんじ

称賛の言葉。ほめ言葉。
「讃辞を呈する」
「賛辞」に書き換えられる。

【讃嘆】さんたん

深く感心してほめること。
「賛嘆」に書き換えられる。
「讃歎」とも書く。

【讃美】さんび

絶対的なものとして、そのすぐれた点を言い立てること。ほめたたえること。
「賛美」に書き換えられる。

【讃美歌】さんびか

キリスト教で、神をたたえ、信仰を励ます歌。
カトリックでは聖歌という。
「賛美歌」に書き換えられる。

【画讃】がさん

絵の上部や余白に書き加える文章・句。
「画賛」に書き換えられる。

【自画自讃】じがじさん

自分で自分をほめること。
自分で描いた絵に自分で讃を書くことから。
「自画自賛」に書き換えられる。

【自讃】じさん

  1. 自分で自分をほめること。自慢。
    2.の転用。
  2. 自分が描いた絵に、みずから讃を書き加えること。また、その讃。「自画自讃」
「自賛」に書き換えられる。

【称讃】しょうさん

ほめたたえること。
「称賛」に書き換えられる。
「賞賛」「賞讃」とも書く。

【絶讃】ぜっさん

この上なくほめること。この上ない称賛。
「絶賛」に書き換えられる。

【熱讃】ねっさん

熱烈にほめたたえること。また、その言葉。
「熱賛」に書き換えられる。

【礼讃】らいさん

すばらしいもの、ありがたいものとして、ほめたたえること。
本来は、仏を礼拝(らいはい)して功徳(くどく)をたたえること。
「礼賛」に書き換えられる。

【和讃】わさん

仏教の教えや仏・菩薩(ぼさつ)の徳をやさしい日本語でたたえた歌謡。
経文の()の意味を日本語に訳した韻文で、多くは七五調四句で構成される。

《字源》

「讃/*ʔsaːns/ZZは義符「言」と声符「賛(贊)/*ʔsaːns/ZZ/*tsˤarʔ-s/BSから成る形声字。
「贊」は甲骨文字や金文に未だ見つかっておらず、簡帛文字(戦国秦系文字)では義符「貝」と声符「㚘」に従う形声字で現れる。その後「㚘」が変形し、小篆で義符「貝」と声符「兟/*srin/ZZ/*s<r>ər/BSの形声字となる。
本義・構形は不明。
「贊」の簡帛文字。「㚘」に従う。

《字体》

「賛(贊)」の部分について、簡帛文字の頃から「賛」で書かれているものが多く、「贊」の形で書かれたものはほとんど見られない。代わりにの形も多々見られる。
「賛」「攅」「鑽」「纉」なども同様。
手書きの楷書では「讃」と書いて差し支えない。

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