【薦】 16画 (13)  2級


[音] セン
[訓] すすめる
こも
しきりに

《意味》

  1. すすめる。よいと思う人や物をえらんで採用するように他の人に説く。「自薦(じせん)」「推薦(すいせん)」「他薦(たせん)
  2. こも。敷物。しとね。

【薦】こも

草を編んで織った敷物。むしろ。
」とも書く。
もと、マコモで織ったことから。

【薦被り】こもかぶり

  1. こもで包んだ酒樽。普通、四斗樽(約72リットル入り)をいう。
  2. 乞食のこと。昔、こもをかぶっていたことから。

【薦僧】こもそう

虚無僧(こむそう)」に同じ。普化(ふけ)宗に属する有髪の托鉢(たくはつ)僧。天蓋(てんがい)と称する深編み笠をかぶり、首に袈裟(けさ)をかけ、尺八を吹いて諸国を行脚修行した。
僧」とも書く。

【薦める】すすめる

人・物・事の美点を述べて、採用するように他人に説きつける。推薦する。
「彼を候補者として薦める」

【薦席】せんせき

こもの敷物。むしろの敷物。

《字源》

「艸(ソウ)+(たい)
「廌」解廌(かいたい)という神判のときに用いる神羊。
これを犠牲にして草に包んで神前にすすめたことにより、「すすめる」意となった。
この裁判に勝つことを「慶」といい、負けることを「灋(法)」という。
どれも「廌」を含む字で、裁判に関係する。
「廌」の甲骨文字。
「薦」の金文。草を敷いた上に「廌」を置いている。
「法(灋)」の金文。川に「廌」「人(「土」の部分)(「ム」の部分)を流す形。
「慶」の金文。「廌」の胸に「心」文身(いれずみ)を加えている。

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