【汎】 6画 (3) 準1級


[音] ハン
[訓] ひろがる
あふれる

《意味》

  1. ひろい。広く行き渡る。あまねく。
  2. うかぶ。漂う。水が(あふ)れる。
  3. うかぶ。ただよう。
1.~3.「泛」

【汎愛】はんあい

誰彼の差別なしに、広く平等に愛すること。
博愛(はくあい)

【汎称】はんしょう

同類のものを一まとめにして呼ぶこと。また、その名称。総称。
「ハエ目の幼虫をウジと汎称する」

【汎心論】はんしんろん

生物・無生物に関係なく、すべての物質は心を持つとみなす考え方。物活論。

【汎神論】はんしんろん

世界のすべての事象は神そのものであり、神と世界とは一体のものであるとする宗教観・哲学観。万有神論。

【汎汎】はんぱん

  1. 水に浮かび流れただようさま。
  2. 河水などが満ち満ちて流れるさま。
  3. 軽々しいさま。
「泛泛」とも書く。

【汎用】はんよう

広くいろいろな方面に用いること。また、そのもの。
「汎用コンピューター」

【汎濫】はんらん

  1. 河川などの水がふえて、あふれ出ること。洪水になること。「台風で川が汎濫する」
  2. 事物があふれるほど多く出回ること。多く好ましくない状態にいう。
    「北朝鮮の麻薬が汎濫する」
  3. 曖昧なこと。不確定なこと。
「1.2.」は「濫」とも書く。

【汎論】はんろん

  1. 広く全体にわたって論じること。また、その議論。通論(つうろん)
  2. 全般を概括的に述べた議論。概論(がいろん)各論(かくろん)
「泛論」とも書く。

【汎い】ひろい

とりとめなくひろい。あまねくひろい。全体に行き渡っているさま。

【広汎】こうはん

力・勢いなどが及ぶ範囲が広いこと。広範囲。
「影響が広汎に及ぶ」
「広範」とも書く。

《字源》

声符は「凡(はん)「凡」は盤の形。
「凡」はぐるぐる回る意を持つ。
「凡」「風鳳」などにも声符として含まれる。

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