【膝】 15画 (11) 準1級


[音] シツ
[訓] ひざ

《意味》

ひざ。もも()と、はぎ(脛)をつなぐ関節。

【膝行る】いざる

  1. 座ったまま移動する。足を立てず、(ひざ)または尻を畳や地につけて進む。
    「膝行って近寄る」
  2. 物が置かれた場所からずれ動く。
    「棚の花瓶が横へ膝行る」
る」とも書く。

【膝下】しっか

  1. ひざもと。(ひざ)のそば。
  2. ある人の庇護の及ぶ範囲。親元。
  3. 親などに出す手紙の脇付(わきづけ)に書く語。
    「母上様膝下」
1.2.「ひざもと」とも読む。

【膝蓋骨】しつがいこつ

(ひざ)の関節の前側にある円盤状の平たい骨。ひざざら。
Wikipedia膝蓋骨

【膝行】しっこう

神前や貴人の前などで、ひざがしらをついて進退すること。

【膝甲】はいだて

鎧の付属具。膝や腿を保護するもの。エプロンのように腰に巻く。
「脛楯・楯」とも書く。

【膝とも談合】ひざともだんごう

一人でくよくよするよりは誰とでも相談した方がよい、それだけの甲斐(かい)はあるということ。
どうしようもないときは自分の(ひざ)でも相談相手になるという意から。

【膝栗毛】ひざくりげ

乗物に乗らないで徒歩で旅行すること。
(ひざ)を栗毛の馬の代用とする意から。

【膝詰め】ひざづめ

相手と(ひざ)を突き合わせるほど接近してつめよること。強く相手に迫るようす。
「膝詰め談判」

【牛膝】いのこずち

ヒユ科の多年草。山野に自生する。
夏から秋にかけて長い穂に緑色の小花をつける。
果実にはとげがあって動物体や衣服などによくつく。
植物園へようこそ!イノコズチ
Wikipediaヒユ科

【鶴膝】かくしつ

  1. 足の肉が落ちてツルの足のようにやせ細り、歩けなくなる病気。鶴膝風(かくしつふう)
  2. 書道で、漢字の縦棒「亅」の下端が鋭くはねたもの。
  3. 五言詩の第一句・第三句の各五字目に同声の字を用いること。詩八病(八つの禁止事項)の一つとして避けるべきこととされた。

【屈膝】くっしつ

屈服すること。(ひざ)を折ること。

【匍匐膝行】ほふくしっこう

(ひざ)を床につき、()り足で前に移動すること。
高貴な人の前へ進み出るときの姿勢。非常に畏れ慎むさま。
「匍匐」は腹這(はらば)いで進むこと。「膝行」は(ひざ)を地や床に擦りつけながら進むこと。

【容膝】ようしつ

足を入れること。その中に身を置くこと。
転じて、狭い家に身を置くこと。
(ひざ)()れる」が書き下し文。

【擁膝】ようしつ

(ひざ)を抱くこと。悩み考えこむさま。
抱膝(ほうしつ)

《字源》

正字は「厀」「桼(しつ)声。
「卩」は人が跪いて(ひざ)が出ている姿。
「桼」(うるし)の木より漆をとる形。木の幹に傷つけ、漆液の流れる形。
その時、木が(ひざ)のように節くれ立つ。
「膝(厀)」の篆書。

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