【楊】 13画 (9)  準1級


[音] ヨウ
[訓] やなぎ

《意味》

やなぎ。木の名。ヤナギ科の落葉低木。かわやなぎ。

【楊櫨木】うつぎ

ユキノシタ科の落葉低木。山野に自生。高さ1、2メートル。葉は狭長楕円形で対生する。幹は中空。梅雨の頃、白色の五弁花を円錐花序につける。ウノハナ。
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「楊櫨木」は漢名から。
「空木・木」とも書く。

【楊さかき

ツバキ科の常緑小高木。暖地の山中に自生。高さ約10メートル。六、七月、白色の小花を開く。枝葉を神事に用いる。
Wikipediaサカキ
「楊桐」は漢名から。
・賢木」とも書く。

【楊】やなぎ

ヤナぎ科の落葉低木で、多く水辺に生じ、枝は垂れない。また、そのようなヤナギの総称。カワヤナギ。ネコヤナギ。
Wikipediaネコヤナギ
「柳」と書くと、枝がしだれるものを指す   

【楊やまもも

ヤマモモ科の常緑高木。暖地の山地に自生。春、黄紅色の小花を尾状につけ、球形の実を結ぶ。。実は紅紫色に熟し、食用。樹皮は染料や漢方薬に用いられる。
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「楊梅」は漢名から。
「ようばい」とも読む。「山桃」とも書く。

【楊貴妃】ようきひ

719~756。唐の玄宗の愛妃。幼名は玉環、号は太真。はじめ、玄宗の皇子寿王の妃であったが、のち玄宗の貴妃(女官の名)となった。安禄山の乱に玄宗と(しょく)(四川省)へ逃げる途中、馬嵬坡(ばかいは)で官兵に縊死(いし)させられた。

【楊弓】ようきゅう

江戸時代に民間で流行した遊戯用の小弓。座ったままで射るもの。

【楊枝・楊子】ようじ

  1. 歯の間に詰まったものを取り除くためなどに用いる、先をとがらせた小さな棒。(つま)楊枝。()楊枝。
  2. 歯を磨くために用いた道具。楊柳の材の先端を(ふさ)状に打ち砕いたもの。(ふさ)楊枝。

【楊柳】ようりゅう

  1. ヤナギ。「楊」はカワヤナギ、「柳」はシダレヤナギ
  2. 楊柳縮緬(ようりゅうちりめん)」の略。縦方向に細長いしぼを表した織物。また、そのしぼ。縦しぼを刻んだローラーで圧してしぼ出しを調整する加工を施す。

【愛楊葉児】あいようように

浅い教えで満足し、より深い教えを探求しないことのたとえ。
「楊葉」はカワヤナギの葉のこと。楊葉を愛する幼児の意で、幼児がカワヤナギの黄色の葉を金と思いこむといったことから。
語構成は「愛」+「楊葉」+「児」。

【垂楊】すいよう

しだれやなぎ。
垂柳(すいりゅう)

【黄楊】つげ

ツゲ科の常緑低木。高さ1~3メートル。楕円(だえん)形の葉は小さくて堅い。春、黄色の小花を開く。山野に自生。また、庭に植える。材質は緻密で堅く、印・(くし)などを作る。
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【白楊】どろのき

ヤナギ科の落葉高木。ポプラの一種。中部地方から北部の寒地に自生する。春、葉より早く穂状の花を垂れる。果実は熟すと裂けて白い綿のついた種子を飛ばす。材はマッチの軸木などにする。ドロヤナギ。ドロ。ハコヤナギ。ヤマナラシ。
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「はこやなぎ」とも読む。

【白楊】はこやなぎ

白楊(どろのき)に同じ。
「箱柳」とも書く。

【百歩穿楊】ひゃっぽせんよう

射撃の技術が優れていること。特に弓術のうまいこと。また、自身があって目論みや予想などが的中すること。
「穿」は打ち抜く。「楊」はネコヤナギ。
中国戦国時代、楚の弓の名人養由基(ようゆうき)が、百歩離れた所から柳の葉を射抜くことができたという説話から。
百歩(ひゃっぽ)(やなぎ)穿(うが)つ」が書き下し文。
百発百中(ひゃっぱつひゃくちゅう)

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