【狼】 10画 (7) 準1級


[音] ロウ
[訓] おおかみ
みだれる

《意味》

  1. おおかみ。獣の名。野犬に似た野生の獰猛(どうもう)な動物。
    冷酷で欲深いものなどのたとえとして用いることがある。
  2. みだれる。
  3. うろたえる。

【狼える】うろたえる

どうしてよいかわからず、あわてまどう。
「いちいち狼狽えるな」

【狼】おおかみ

  1. イヌ科の哺乳類。形は犬に似て、口が大きい。性質はあらく、肉食性で、夜、群れをなして行動し、ときに人・家畜などをおそう。
    Wikipediaオオカミ
  2. 性質が荒く、か弱い女をおびやかす恐ろしい男のたとえ。
    「送り狼」

【狼尾草】ちからしば

イネ科の多年草。道端や畑に多い。大きな株を作り、抜きにくいのでこの名がある。
Wikipediaチカラシバ植物園へようこそ!チカラシバ
「狼尾草」は漢名より。
「力芝」とも書く。

【狼煙】のろし

  1. 警報や合図などのためにあげる火や煙。
  2. 革命や戦闘などのきっかけとなる目立った行動や合図。
中国で、狼の(ふん)を加えると煙が直上するといわれたことから。
「烽火・烽」とも書く。

【狼虎】ろうこ

オオカミとトラ。また、残忍なもの、飽くことなくむさぼるもののたとえ。
「狼虎の心」
「虎狼」

【狼藉日】ろうじゃくにち

陰陽道で、万事が凶であるという日。
単に「狼藉(ろうじゃく)」ともいう。

【狼子野心】ろうしやしん

凶暴で教化し難いことにいう。また、謀反の心をもつことや身分不相応な望みをもつことにもいう。
狼の子は飼いならそうとしても凶暴な野性をいつまでも失わないことから。
狼子獣心(ろうしじゅうしん)

【狼藉】ろうぜき

  1. 物が取り散らかっていて乱雑なこと。
    「狼戻」
  2. 序を乱し、人に害を与えるような荒々しいふるまい。
狼が草を()いて寝たあとの、草の乱れた状態の意から。

【狼瘡】ろうそう

結核などの原因により皮膚の状態が破壊された病変。顔面に現れることが多い。
Wikipedia全身性エリテマトーデス

【狼貪虎視】ろうどんこし

野心の盛んなさま。また、無道で貪欲なさま。
「虎狼の心」「虎狼の毒」

【狼ろうばい

あわてて落ちつきをなくすこと。あわてふためくこと。うろたえ騒ぐこと。
「周章狼狽する」
「狼」は後の二足が短く、「狽」は前の二足が短く、両者は一組になって歩行するが、離れると倒れて、あわてうろたえるということから。

【狼戻】ろうれい

  1. 欲が深く性質がねじけていて、道理に反すること。
  2. とり散らかしてあること。
    狼藉(ろうぜき)

【虎狼】ころう

トラとオオカミ。また、貪欲で残忍なこと・人。
「虎狼の心」
「狼虎」

【豺狼】さいろう

ヤマイヌとオオカミ。残酷で貪欲な獣の称。残酷で欲の深い人にたとえていう。

【豺狼当路】さいろうとうろ

暴虐で非道な人が枢要な地位にあることのたとえ。また、権力を握っている者の暴虐のたとえ。
豺狼(ヤマイヌとオオカミ)が道の真ん中に居座って行く手を遮っている意から。
「豺狼路に当たる」が書き下し文。

【周章狼しゅうしょうろうばい

あわてふためくこと。うろたえさわぐこと。
「周章」を強めていった言葉。
「事件を聞いて周章狼狽した」

【声名狼藉】せいめいろうぜき

評判を落として回復しがたいさま。
「狼藉」は取り散らかして収拾が付かないこと。

【前虎後狼】ぜんここうろう

一つの災難をのがれて、すぐまた他の災難にあうことのたとえ。
前からも後ろからもトラやオオカミが襲って来る意。
「前門の虎、後門の狼」ともいう。
「前狼後虎」「除狼得虎(じょろうとくこ)」「舎虎逢狼(しゃこほうろう)」「一難去ってまた一難」

盤狼藉】はいばんろうぜき

宴席のあとで、食べ残しや杯や皿などがだらしなくあちこちに散らばっているようす。
「狼藉」は取り散らかして収拾が付かないこと。
「杯盤」は「盃盤」とも書く。
落花狼藉(らっかろうぜき)

【鷹視狼歩】ようしろうほ

隙のない豪傑のさま。また、残忍で猜疑心に満ちたさま・人。
鷹のような鋭い目つきと狼が餌をあさるような歩き方の意。

【落花狼藉】らっかろうぜき

花を散らすような乱暴をすること。また、物が散り乱れているようす。
また、女性に乱暴をはたらくこと。
「狼藉」は取り散らかして収拾が付かないこと。
乱暴狼藉(らんぼうろうぜき)

【乱暴狼藉】らんぼうろうぜき

荒々しい振る舞いや、無法な行為のこと。取り散らかして暴れること。
「狼藉」は取り散らかして収拾が付かないこと。
落花狼藉(らっかろうぜき)

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