【飭】 13画 力(11) 1級
[音] | チョク |
[訓] | つつしむ |
ただす | |
いましめる | |
ととのえる |
《意味》
「勅」に当てた用法。
【飭める】いましめる
命令してきちんとさせる。緊張を維持するように引き締める。
【戒飭】かいちょく
人を戒めること。注意を与えて慎ませること。また、自ら戒め慎むこと。
「戒飭処分」
【謹飭】きんちょく
つつしみ深くかしこまるさま。
《字源》
「飤(し)+力」で、「力」は「巾」の形を誤ったもの。
「飤」は食器の前に人が座る形で、「食」の初文。
「飭」は食事のとき人がナプキンを帯び、拭い清める意。
「飭」の本字である「飾」は今、別の字として用いる。
:左から「飤」の甲骨文字・金文。
《字体》
食偏は隷書の頃より手書きでは「・」で書かれてきて隋・唐代には定着。「」で書かれたものはない。
「」は、隷書で「」の形のものを、明代の『字彙』が楷書体化させたものであり、清代の『康煕字典』もそのまま正字として採用した、比較的新しい字体である。
初唐の頃には完成した字体を、中唐あたりから篆書体化・隷書体化へと複雑化することが始まり、明代・清代でその傾向が強まり、その集大成が『康煕字典』である。
手書きの楷書で書く場合、「」と書くのが自然である。