【銜】 14画 (6) 1級

姿形書換字【啣】


[音] カン
ガン
[訓] くつわ
ふく
くわえる
くらい

《意味》

  1. くつわ。はみ。馬の口にくわえさせて手綱をつける金具。くつばみ。「轡」
  2. ふくむ。はむ。くわえる。口にくわえる。ある気持ちを心に抱き続ける。「含」
  3. 官吏の位。

【銜尾相随】かんびそうずい

車や動物などが切れ目なく連なって進むこと。
「銜尾」は前にを行く馬の尾を後の馬がくわえること。「相随」は付き従って進むこと。
銜尾(かんび)相随(あいしたが)う」が書き下し文。
「銜尾相属」

【銜哀致誠】がんあいちせい

悲しみを心に深く感じ、誠意を尽くすこと。
悲しみを抱き、真心を持って死者を弔うときに使われる。
「哀を銜み誠を致す」が書き下し文。

【銜がんえん

無実の罪を受ける。また、冤罪を受けて恨みを抱くこと。

【銜環】がんかん

恩に報いること。
後漢の楊宝(ようほう)が、傷ついた雀を救ったお礼に、四個の白環を得たという故事より。

【銜がんじゅつ

  1. 憂いを心に含み持つ。憂いを抱き続ける。悲しみを抱く。
  2. 父母の喪に服す。

【銜】くつわ

馬に手綱をつけるため、馬の口にくわえさせる金具。くつばみ。くくみ。
「轡・鑣」とも書く。

【銜える】くわえる

歯や唇にはさんで支える。
「歯ブラシを銜える」
「咥える」とも書く。

【銜む】ふくむ

  1. 口にくわえる。
  2. お受けする。
  3. 心に留める。根に持つ。

【枯魚銜索】こぎょかんさく

親には孝養を尽くすべきであるという教え。
「枯魚」は干した魚。「索」は縄で「銜索」は縄に通すこと。縄に通した干物の魚の意。
長持ちしそうですぐに虫に食われてしまうことから、健康そうに見える親も寿命ははかないものであるから親孝行をすべきだということ。
「枯魚(つな)(ふく)む」とも読む。

【舳艫相銜む】じくろあいふくむ

多くの船がふれあうように次から次へと並んで進むこと。
後ろの船の船首と前の船の船尾がふれあう意から。

【枚を銜む】ばいをふくむ

声を立てずに息をこらす。
ばい」は隠密に進軍する時などに兵士が口にくわえたり馬にくわえさせたりして、声をたてるのを防ぐ木片。
銜枚がんばいする」ともいう。

【馬銜】はみ

  1. くつわの、馬の口にくわえさせる部分。
  2. 荒馬を静めるため、口にくわえさせ頭に回して縛る縄。

【鳳銜書】ほうおうがんしょ

天子の使わした使者が勅書をたずさえていること。
鳳凰が文書を口に銜えているという意。
「鳳凰書を(ふく)む」が書き下し文。

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