【鰥】 21画 魚(10) 1級
[音] | カン |
[訓] | やもお |
やもめ | |
やむ | |
なやむ |
《意味》
【鰥寡孤独】かんかこどく
妻を失った男と、夫を失った女と、みなしごと、老いて子のない者。
たよるべき身寄りのない人。
「鰥」は妻のいない男、「寡」は夫のいない女、「孤」はみなしご、「独」は子のいない老人のこと。
「鰥寡」は「矜寡」とも書く。
「孤独鰥寡」ともいう。
【鰥夫・鰥】やもめ
妻のいない男性。また、妻を失った男性。やもお。
「寡夫」「寡婦」
「やもお」とも読む。
【男鰥に蛆が湧き女寡に花が咲く】おとこやもめにうじがわきおんなやもめにはながさく
妻を亡くした男性は無精になってきたなくなり、夫を亡くした女性は身ぎれいになって男性たちにもてはやされるということ。
「男性後家にはぼろが下がり女後家には花が咲く」
《字源》
「(とう)」は涙の象形で、老いて妻がいないのを鰥という。魚は女の象徴とされ、「」をそえて老妻を失った意をあらわす。
「(とう)」を含む字として「懐(懷)」があるので参考にしてください。
《字体》
手書きの楷書では「」と書くのが普通。
唐代正字(開成石経)でもこの形で、「鰥」の字体は康煕字典特有のもの。