【黜】 17画 黑(5) 1級
[音] | チュツ |
[訓] | しりぞける |
おとす |
《意味》
しりぞける。官職・地位から外して押し出す。罷免する。追い出す。「陟」
【黜ける】しりぞける
地位や官職から外す。罷免する。
【黜陟】ちゅっちょく
功績のない者をしりぞけ、功績のある者を昇官させること。
「官職の黜陟の全権を握る」
【黜陟幽明】ちゅっちょくゆうめい
正しい基準で人材の登用を行うこと。
「黜陟」は退けることと昇進すること。「幽明」は暗愚と賢明の意。
暗愚な者を退け、賢明な者を登用するということから。
「幽明を黜陟す」が書き下し文。
【糾黜】きゅうちゅつ
罪をただして、しりぞけること。
【廃黜】はいちゅつ
官位を取りあげて官職をやめさせること。罷免。
【貶黜】へんちゅつ
官位を下げてしりぞけること。貶斥。
【免黜】めんちゅつ
官職をやめさせること。また、地位を下げること。罷免。
《字体》
歴史的に見ると、「黜」の形で書かれている例は少なく、「灬」を移動した動用字の関係である「」の形で書かれることが多い
「黑」の部分も「黒」と省略され、手書きの楷書では「黑」が用いられる例はない。
これは常用漢字の「默」→「黙」と同様の変化で、「黒」がへん、つくりが単純な場合、楷書体のバランスからこのような字体変化になるようです。
ただ、漢検では許容字体として認められていないため、注意を要する。