減画略字【莱】
[音] | ライ |
[訓] | あかざ |
あれち |
《意味》
【萊草】しば
荒れ地や道端に生える雑草の総称。
「萊草」は漢名からで、「名義抄」「字鏡集」に「しば」と訓読されている。
【草萊】そうらい
【蓬萊】ほうらい
【老萊斑衣】ろうらいはんい
親孝行のたとえ。
「斑衣」は模様のある派手な服で、ここでは子供用の服。
中国周代、楚の老萊子が七十歳になっても親の前で子供の服を身につけて子供の振る舞いをすることで、親に年を忘れさせようとした故事から。
《字体》
「來(来)」は、漢代の隷書の頃から「来」の字形で書かれていて、初唐の楷書ではすでに「来」が完成されていた。
中唐以降、説文解字の篆書体に準拠して、「來」が正字として作られた。
「來(来)」を含む字も同様で、「萊(莱)」も「莱」の字体が、初唐の頃から手書きの楷書で書かれてきた。