【冑】 9画 冂(7) 1級
[音] | チュウ |
[訓] | かぶと |
よろい |
《意味》
「胄 」(跡継ぎ)とは別字。
【冑】かぶと
昔、戦いのときに頭部を保護するためにかぶった武具。多く、鉄・革などで作った。
「兜」「甲」とも書く。
「甲」
【冑】よろい
合戦のとき、身を守るために着用した武具。
「鎧」
「甲」とも書く。本来は「かぶと」の意だが、「甲冑」の訓を逆に取り違えたため「よろい」にも用いられるようになった。
【鎧冑】がいちゅう
よろいと、かぶと。
【甲冑】かっちゅう
戦闘の時、身体を保護するため身につける武具。具足。
「甲」はよろい、「冑」はかぶとのこと。
《字体》
「胄 」(跡継ぎ)とは別字で、「冑」は下が月(にくづき)ではなく、横線二本が冂と接していない。
ただ、手書きの楷書で書く場合、その区別はなく、こだわる必要はない。下部は両方とも「月」でよい。
《字源》
「冑(かぶと)」は、兜の上の飾りをも含めた全体の形。
金文の字には下に「目」を加え、目深く頭に被るものであることを示す。
『字通』によると、もと「冑」と「胄」は同字で、「あとつぎ」の意は後からできた意。甲冑の意からの派生だと思われる。
:「冑」の金文。