【硯】 12画 (7) 準1級


[音] ケン
  ゲン
[訓] すずり
   

《意味》

  1. すずり。
  2. 学問・文筆のたとえ。

【硯池】けんち

すずりの、水を()めておく(くぼ)み。すずりの海。うみ。いけ。
硯海(けんかい)

【硯滴】けんてき

  1. すずりに垂らす水のしずく。すずりの水。
  2. すずりの水差し。

【硯田】けんでん

文筆家業の人のすずりを、農民の耕作する田に例えていう。
「硯田を耕す」

【硯北】けんぼく

手紙で、宛名(あてな)のわきに添えて書き、敬意を表す語。
机を南向きに置くとき、すずりの北側に人が座ることから、相手の手もとの意で。
机下(きか)」「案下(あんか)」「座下(ざか)
「研北」とも書く。

【硯】すずり

墨を水で()り下ろすために使う道具。石で作ることが多い。
墨を()る平らな所と、水を()める(くぼ)みとがある。

【筆硯】ひっけん

  1. 筆とすずり。
  2. 手紙文などで、文筆家の日常生活について述べる語。
    「筆硯益々御多祥の段」
  3. 文字・文章を書くこと。文筆。
    「筆硯を新たにする(=詩文の構想・構成などを一新して書きなおす)」
    「筆硯に親しむ(=文字や文章を書く)」

【筆耕硯田】ひっこうけんでん

文筆で生計を立てること。文筆家。
文筆を農耕に例えていう言葉。
傭書自資(ようしょじし)

【磨穿鉄硯】ませんてっけん

強い意志を持ち続け、物事を達成するまで変えないこと。
学問にたゆまず励むたとえ。
鉄のすずりを磨いて穴を開ける意から。
鉄硯(てっけん)磨穿(ません)す」が書き下し文。
鉄硯磨穿(てっけんません)」ともいう。

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