9画 (4) 準1級

同字【穿】


[音] セン
[訓] うが
  つらぬ
  ほじ
  ほじく

《意味》

  1. うがつ。ほる。ほじる。穴を開ける。
  2. [国訓]はく。下半身に衣類を着ける。

【穿つ】うがつ

  1. 穴をあける。掘る。つきとおす。つきぬく。
  2. ズボン・(はかま)などをはく。つける。着用する。
  3. 第三者がその事に関してみだりに臆測する。穿鑿(せんさく)する。
    物事の隠れてわかりにくい面を巧みに言い当てる。真相をつく。
    「穿った見方をする」

【穿孔】せんこう

穴をあけること。穴があくこと。また、その穴。

【穿せんさく

  1. 穴をあけること。
  2. 細かい点までうるさく尋ねて知ろうとすること。小さな点までとやかく言うこと。
    「他人の行動を穿鑿する」
    (せんさく)

【穿山甲】せんざんこう

有鱗目センザンコウ科の哺乳類の総称。歯がなく、細長い舌で、アリを捕食する。体の表面に堅い松かさ状の(うろこ)があり、敵に襲われるとボールのように丸くなる。
Wikipediaセンザンコウ

【穿刺】せんし

検査や治療のために、体に注射針をさし入れること。また、そのようにして内部の液状のものを採取すること。

【穿く】はく

  1. ズボン・はかまなどの衣服を、足をとおして下半身につける。
  2. 足袋(たび)・靴下・靴などを、足につける。
    「履く」とも書く。

【穿る】ほじくる

  1. つつくようにしてほって中のものを出す。
  2. 隠されている物事を、執拗(しつうよう)に追求する。
    「人のあらを穿る」

【穿る】ほじる

小さな穴をあける。また、穴をつついたりして、中の物をかき出す。

【貫穿】かんせん

  1. 貫き通すこと。
  2. 学問に通じていること。また、真相を見ぬくこと。

【短褐穿結】たんかつせんけつ

貧困質素な生活のこと。
「短褐」は短い荒布でできた着物で、貧者の衣服。「穿結」は破れていたり、結び合わせてあったりすること。
粗末な着物がぼろぼろになって、穴の空いた所を結び合わせている意から。

【点滴穿石】てんてきせんせき

わずかな力でも積み重なると非常に大きな力を発揮すること。
わずかな水の(したた)りも、たえず落ちていれば石に穴をあけるという意から。
「点滴石をも穿(うが)つ」が書き下し文。
水滴石穿(すいてきせきせん)」、「雨垂(あまだ)れ石を穿(うが)つ」、「涓滴(けんてき)岩を穿(うが)つ」

【百歩穿ひゃっぽせんよう

射撃の技術が優れていること。特に弓術のうまいこと。また、自身があって目論みや予想などが的中すること。
「穿」は打ち抜く。「楊」はネコヤナギ。
中国戦国時代、楚の弓の名人養由基(ようゆうき)が、百歩離れた所から柳の葉を射抜くことができたという説話から。
百歩(ひゃっぽ)(やなぎ)穿(うが)つ」が書き下し文。
百発百中(ひゃっぱつひゃくちゅう)

【磨穿鉄ませんてっけん

強い意志を持ち続け、物事を達成するまで変えないこと。
学問にたゆまず励むたとえ。
鉄のすずりを磨いて穴を開ける意から。
鉄硯(てっけん)磨穿(ません)す」が書き下し文。
鉄硯磨穿(てっけんません)」ともいう。

《字源》

「穴(が)(きば)で穴をあける意。

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