【嘗】 14画 (11) 準1級


[音] ショウ
ジョウ
[訓] める
かつて 
こころみる

《意味》

  1. なめる。舌の上に乗せて味をためす。
  2. かつて。過去の経験の意を示す。
  3. こころみる。ためしてみる。
  4. 秋、その年新しくとれた穀物を祖先の霊に供える祭り。「新嘗」

【嘗て】かつて

  1. 過去のある時に。以前。
  2. {打ち消しの語をともなって}
    今まで全く(~ない)。今まで一度も(~しない)。
て」とも書く。

【嘗試】しょうし

ためしてみること。経験すること。

【嘗める】なめる

  1. 物の表面を、舌の先で触れる。また、物を口の中にいれて舌の上でとかす。
  2. 少量ずつ味わいながら飲む。
  3. 経験する。
    「苦汁を嘗める」
  4. 《多く「~ように」の形で、比喩ひゆ的に》
    1. 子供などを溺愛する。「初孫を嘗めるようにかわいがる」
    2. 〔炎や火を舌に見立てて〕火が燃え広がる。燃やす。燃やし尽くす。
      「火は商店街を嘗めつくした」
    3. 残る隈なくおおいつくす。「嘗めるように見る」
  5. 人を馬鹿にして無礼な態度をとる。あなどる。
    「相手を嘗めてかかる」
「1.」は「舐める」とも書く。「5.」は「無礼る」とも書く。

【臥薪嘗胆】がしんしょうたん

仇討ち、または、ある目的達成のための意志を保つため、苦しい試練を自分に課すること。
中国の春秋時代、越王勾践(こうせん)に父を討たれた呉王夫差(ふさ)は常に(たきぎ)の上に寝て復讐の志を奮い立たせ、ついに仇を報いた。敗れた勾践は室内に胆を掛けてこれを嘗め、そのにがさで敗戦の恥辱を思い出してついに夫差を滅ぼしたという故事による
単に「嘗胆」ともいう。
「会の恥を雪ぐ」

《字源》

声符は「尚(しょう)
「旨」祈禱(きとう)によって神霊が降下する形。
金文の字形では、「冂」型の台の下に「旨」をしるし、台の上に神のオーラを示す小点を加えている。
「嘗」は神のあらわれるところに供薦する(供え物をする)意。
「嘗」の金文。

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