異体字【】
[音] | ケイ |
[訓] | かんがえる |
とどめる | |
とどこおる |
《意味》
【稽える】かんがえる
物事を突き詰めて考え合わす。寄せ集めて引き比べる。
【稽淹】けいえん
とどめること。とどまること。
【稽緩】けいかん
とどこおって、ぐずぐずすること。
【稽古】けいこ
学問・武術・芸能など諸芸を習うこと。
また、演劇・映画・放送などの予行演習。リハーサル。
「ピアノの稽古をする」
書き下し文は「古を稽う」で、本来は昔のことを考え調べる意。
【稽査】けいさ
考えしらべること。
【稽首】けいしゅ
【稽留】けいりゅう
とどまること。とどこおること。
「稽留熱(=一日の体温の変動が一度以内でしかも長期にわたり高熱状態を維持する熱型。腸チフス・ワイル病・髄膜炎・粟粒結核などにみられる)」
「稽遅」「稽停」
【稽遅】けいち
「稽留」に同じ。
【稽停】けいてい
「稽留」に同じ。
【会稽の恥】かいけいのはじ
以前に受けた手ひどい恥。戦いに負けた恥。
中国の春秋時代、越王勾践が会稽山で呉王夫差に敗れたが、後年この恥をそそいだという故事から。
【会稽の恥を雪ぐ】かいけいのはじをすすぐ
屈辱に耐えて復讐を遂げるたとえ。
中国の春秋時代、越王勾践が呉王夫差に会稽山で敗れてのち、夫差の石淋(結石)をなめて病状を察し機嫌を取るほどの屈辱に耐えながら、やがて呉を滅ぼして恥をすすいだという故事から。
「石淋の味を嘗めて会稽の恥を雪ぐ」とも言う。
「臥薪嘗胆」
【会稽を遂げる】かいけいをとげる
会稽の恥をそそぐ。復讐する。
「会稽の恥を雪ぐ」
【荒唐無稽】こうとうむけい
根拠がなく現実性のないこと。でたらめ。
「荒唐無稽な計画」
「荒唐」はそれぞれの漢字の意味と無関係で、状態を表す「漢字の擬態語」。
【滑稽】こっけい
「滑」はなめらか、「稽」はとどまる意で、弁舌が緩急自在なことからといわれる。一方、それぞれの漢字の意味と関連性はなく、「漢字の擬態語」とも考えられる。
【滑稽洒脱】こっけいしゃだつ
機知に富み、弁舌さわやかに会話を操り、俗気が無くさっぱりとしていること。
「軽妙洒脱」
【不稽】ふけい
言説に確かなよりどころがないこと。でたらめ。無稽。
「荒誕不稽(=荒唐無稽)」
【無稽】むけい
でたらめでよりどころのないこと。不稽。
「荒唐無稽」
【無稽の言】むけいのげん
根拠のない言葉。でたらめな話。荒唐無稽な話。
《字源》
「(けい)+尤(ゆう)+旨」。
「」形は軍門の表木で、陣営の前に上部に横木をつけた木を立てた。
「和・歴(歷)・休」に含まれる「禾」や「木」は「」で、この陣営で行われることを表す。
聖所を守る標榜の木だから、犬の犠牲をかけた。
「尤」は死んだ犬の形。
「旨」は祈禱によって神霊が降下する形。
神を迎えて神意を量るので、考える意になる。